3月23日(金)「修了式」

今日は修了式です。進級おめでとう。1年間がんばりましたね。

 1年生、1年生は、学校生活に慣れ、授業時間、全員がしっかり座って落ち着いて授業を受けている事は大変立派です。

有馬小学校の一員として、きまりを守り、担任の先生の言う事をしっかり聞いていました。頑張りました。最初のうちは好き嫌いが多く食べられたかった給食も今は残さずもりもりと食べる子がほとんどです。幼稚園、保育園の子が来たときもとてもやさしくすることが出来ました。1年生を迎えるための出し物も頑張っていますね。もうすぐ幼稚園、保育園の子が1年生になって、入学してきます。きっとやさしいお兄さんお姉さんになると思います。

 2年生、2年生は、学校の中で一番人数の多い学年です。今年から2年生は、一階の教室で過ごしました。人数が多いのですが、とても落ち着いて、勉強したり、静かに給食を摂っていたりしました。生活科では学校の回りの地域にでかけ、水天宮さんをはじめとしていろいろなお店を探検しました。グループで協力して調べることも出来ました。かけ算九九も頑張って最後まで覚えました。初めての学級編制があります。友だちをたくさん作って、これからも仲良く過ごしてほしいと思います。

 3年生、3年生は中央区の町の事、地域の事をたくさん勉強しました。春にはさつまいもの苗を植えに柏学園に出かけ、秋にはそのさつまいもを収穫にまた学園に出かけました。社会科見学で船にのって、隅田川も下りました。昔の暮らしも勉強しましたね。そして、全校で一番給食を残さず、食べるのが3年生でした。おかげでとても元気でした。友達とけんかもたくさんして、先生を困らせることがたびたびだったけど、すぐに仲直りも出来ました。4年生になるとクラブ活動も始まります。楽しみですね。

 4年生は2分の1成人式で今までの自分を振り返って、今まで育ててくれた家族の人に、きちんと感謝することが出来ました。たくさんの人が自分にかかわって、大切にしてくれた事に気が付きましたね。初めての宿泊、柏学園学習では友達と協力する大切さを体験しましたね。キャンドルサービス、ろうそくの炎がとてもきれいでした。4年生になってダブルタッチ、金管バンドに入り積極的に練習している姿も頼もしかったです。4月からは、高学年5年生となります。6年生を支えてください。

 そして5年生。5年生、昨日の卒業式は在校生代表として大変立派な態度でした。4月からの活躍が楽しみです。5年生はこの1年、学校行事の運動会、学芸会をはじめとして、委員会活動、クラブ活動、縦割り班等、常に6年生を助けながら活動していました。6年生を送る会では、中心になって会を進めました。夏には臨海学校にも行きました。高い波でびっくりすることもありましたね。また、地域のお祭りにも数多く参加し、地域のみなさんのお手伝いをしましたね。地域で自分たちができることを考え、実行しました。次は最高学年です。下級生をしっかりとまとめてください。期待しています。

 皆さんは、この1年、頑張りました。研究発表会では、みなさんが真剣に話し合っている姿を多くの先生方に観ていただきました。北海道から沖縄までの先生方がいらっしゃいました。みなさんが友達の意見を良く聞いて、自分の意見をいう姿、どうすれば解決できるかみんなで話し合っている姿に多くの先生方からお褒めの言葉を頂きました。さて、みなさんが、元気に学校に来ることが出来たのは、家族の皆さんのおかげだと思います。こうして無事、1年間過ごせたのは、家族の皆さんの応援があったからこそです。

しっかり感謝してほしいと思います。また、学校の生活の中でもみんなを支えてくれた人が多くいました。先生方、主事さん方、栄養士の先生、給食を作って頂いた方々、かかわっていただいた多くの人達に感謝してほしいと思います。

  多くの人に感謝して、新学期を迎えてください。

春休み中は、元気に事故や病気にならないように過ごしてください。

3月12日(月)「東日本大震災」

 皆さんが今の学年で、勉強したり、遊んだりするのは後7日あまりです。まとめをしっかりしてほしいと思います。

 さて、昨日、3月11日は、7年前に東日本大震災が起こった日です。

死者・行方不明者19000人以上、津波によって、家族や、家や働く場所を無くした人が大勢いました。

  この震災では、多くの小学生の命も失われました。岩手・宮城・福島県だけでも、351人の小学生・中学生が亡くなったり、いまだに行方不明だったりしています。特に、宮城県、石巻市の大川小学校では、全校児童108人の7割74人、先生達も11人のうち10名も津波で死亡・行方不明になりました。

 中には3人の子どもを一度に失ったお父さん、お父さんは、7年たった今でも毎日亡くなった子供たちの写真に話しかけているそうです。子ども達と一緒に津波で亡くなった4年生担任の27歳の男の先生、学級の女の子を抱いた格好で遺体が発見されました。この担任のお父さん、お母さんは、「息子が子ども達の命を守ってあげられなくてすみません。」と、亡くなった子どものうちを一軒一軒回り、頭を下げ続けたと言います。

 このように東日本大震災では悲しい出来事がたくさんありました。

さて、この震災では、あなたたちと年がそう変わらない被災した子ども達が避難所で、

率先して掃除をしたり、食事の準備を手伝だったり、お年寄りを励ましたりする姿がたくさんあったそうです。また、みんなが食べるものがなくても、食事を配られる時は順番を守り並んで待っていたり、食べ物を分け合ったりする、そんな日本人の助け合う姿に世界中から驚きの声が上がったことも忘れられません。また世界中からもたくさんの支援が寄せられました。7年前、私は、この震災を通じて、人が人を思う姿、思いやりの心に感動もしました。

 最後にみなさんに話したいことは、7年前、東日本大震災が起きたとき、携帯もメールも使えなくなりました。みんなのお父さん、お母さんに、子供達は学校で無事です。迎えに来てください。と連絡したくても出来ませんでした。

 ですから、お家の人たちとぜひ大きな地震が会ったとき、家族でどこに集まるか、どこに行けばお家の人たちと会えるか決めておいてください。学校の校庭でもいいですよ。

 連絡がとれなかったらどこに家族が集まるか。しっかり決めておいてください。

3月5日(月)「オオカミに育てられた少女」

明日6日は、啓蟄です。土が暖かくなって、冬眠していた虫が穴から出てくるということでしたよね。まだ寒い日がありますが、三寒四温と言って、寒い日が三日続くと暖かい日が四日続きだんだん暖かくなります。春はそこまできています。

今日はおおかみに育てたられた少女の話をします。

今から約100年前、インドであった本当のお話です。イギリスのある神父さんが、近くの村にキリスト教の教えを広めに行った時のこと、その村の村人から、近くの山に見たことのないような狼に似た動物がいるという話を聞きました。

神父さんが調査してみると、がけの穴の中から、狼に混じって体は人間のようだけれど、顔は毛で覆われて、四つ足で移動する不思議な動物を見つけました。

その不思議な動物を捕まえて見るとそれは二歳と八歳ぐらいの女の子でした。

この二人は、狼に育てられていたのです。年下の少女はアマラ、年上の少女はカマラと名付けられ、発見した牧師さんのところで育てられることになりました。この二人は、二本足で立つことが出来なく、四つ足で走り、地面に置かれた皿から手を使わずに犬のようにぺろぺろなめる、死んだ鳥の肉をむさぼり食い、人が近寄ると、うなり声を上げ、夜には遠吠えしました。闇夜を怖れず、闇夜でもものを見ることが出来たそうです。本当に狼そっくりだったそうです。 

神父さんは、この二人を連れて行き、一生懸命ミルクを与えたり、言葉掛けをしたりして育てましたが、なかなか人間の生活にはなじめませんでした。年下のアマラは発見されてから、1年足らずで死んでしまいました。でも年上のカマラは、二年後には両足で立ってあるくことができ、ことばも少しずつ覚え、だんだんと人間らしい行動がとれるようになってきて、約9年間生き続けました。亡くなる頃は、3,4歳の子どもと同じような行動がとれ、喜んだり、涙を流して悲しんだりするようになったとのことです。

ところで、人間が他の動物と違うことは、ことばを持っていると言う事です。結局カマラはことばを覚える時期に狼に育てられたので、50ぐらいのことばしか覚えなかったそうです。皆さんは、人間で生まれてきて、人間に育てられたから、今こうしていられます。人間の赤ちゃんは、狼にそだてられれば、狼のようになってしまうのです。皆さんは赤ちゃんの時、一杯ことばを教えてもらって、一杯まねをして、今人間として生きているわけです。犬やネコは人間に育てられても人間になることは出来ませんね。人間は生まれてきたばかりの時は、本当に無力で他の力が無ければ育たないけれども、多くの人の教えで、頭のいい、何でも作り出せる人間になるのです。皆さんは、これからも、多くに人の教えで、もっともっと成長していく訳です。人間として、もっと成長していくためにも、素直に吸収してほしいと思います。

今日は、狼育てられた少女のお話をしました。

2月26日(月)「かなしいゆでガエル」

オリンピックが終わりました。次のオリンピックはいよいよ東京で開かれます。楽しみですね。

クイズを出します。

「熱いお湯の中にカエルを入れるとさてどうなるでしょう」

そう、答えは熱くて「飛び出す」です。

ではもう一問。「今度はぬるま湯の中にカエルを入れ、徐々に熱く熱して行くとどうなるでしょう。」

「何とゆであがって死んでしまう。」のです。死に至るほどの熱さになっていることに気付かずに飛び出すきっかけを失ってしまうからです。

 実はこのお話は「そのくらいいいじゃない。小さな事だよ。」と言って平気で悪いことをしてしまうお話と同じなのです。小さな事だから少しぐらい悪いことをしてもいいじゃないかという考えは、ぬるま湯につけて少しずつ熱していくのと同じなのです。気がついたら悪い大人になっていたと言うことなのです。「いたずらをする」「ものを隠す」「いじめる」「悪口を言う」「人のものを盗る」など小さな事と思って平気でやっていると気が付いたら社会で迷惑を掛ける大人になっているのです。

 高校生や大学生が、人を殺して警察に捕まったというニュースを耳にします。

よくニュースを聞いていると小学生の時に犬や猫を殺していたという情報も流れてきます。

その人は、小学生のうちは、動物を傷つけたり、殺したりして、楽しんでいたけど、誰にも気付かれず、自分だけの秘密にしていると、歯止めがきかなくなり、次は人間を殺してみたくなったとも言っています。どんどん悪いことをしてしまいたくなった訳です。

 

もうひとつ、たとえば、私が悲しいことによく耳にする「くつかくし」。友達への嫌がらせです。これも、やってしまう人は「ちょっと困らせたい」だけなのかもしれません。でもそういう気持ちがどんどん自分の心の中で膨らむと、大人になっても、相手が嫌がることや、傷つくことを平気でおこなうようになってしまします。このような人達は犯罪を繰り返し、警察に捕まるまで目が覚めません。

 

 かなしいゆでかえるにならないように、些細な事、小さなことと思わずやってはいいけないことは、しないという気持ちをもってほしいと思います。

 そして、みんなを先生方が注意するのはかなしいゆでかえるにならないためです。しっかり注意を受け止めてほしいです。

2月19日(月)「2個の金メダル」

さて、今日、19日は暦の上では、「雨水」です。これは「あまみず」とも読むそうです。

 この意味は、今まで雪が降っていたけれど、これから雨に変わり始めますよ。雪が溶け始めますよ。という意味だそうです。今週は、予報では、まだまだ寒そうですが、もうすぐ春、春はそこまできています。

 さて、平昌オリンピックが始まって、一週間経ちます。日本は、今日までで金2、銀5、銅3個で過去最高の長野オリンピック10個に並びました。土曜日は、羽生弓弦選手が金メダルを取りましたね。そして昨日は、小平奈緒選手が金メダルを取りました。羽生弓弦選手の金メダルは男子では66年振りの連覇、小平選手は、女子スケート界初の金メダルでした。

 みなさんも知っていると思いますが、羽生選手は、右足をけがしていて、2か月もスケートが出来ず、痛み止めを飲みつつ、オリンピックに臨みました。そのような状態で金メダルを取ったのです。羽生選手は小さい頃から、フィギアスケートに打ち込みました。エピソードとしては、仲間が食事を誘ってもいつも断ったそうです。「いつになったら一緒に食事にいけるのか」と聞くと「引退してから」と答えたそうです。好きなコンサートも野球観戦も一度も行ったことがないそうです。生活全てがスケートなのだそうです。

 小平選手も、3歳の時からスケートを始め、20年前に行われた長野オリンピックの清水宏保選手に憧れ、オリンピックを目指したそうです。スケート部のない高校に進み、同好会で活動し、実業団の誘いを断って、大学に進学し、選手生命の危機もあきらめず、決めた道をまっすぐ進みました。小平選手も食事の時はお酒を一滴も飲まず、話すことはトレーニングのことばかりだそうです。羽生選手と似ていますね。24時間スケートのことばかり考えているといっていました。

また、レースが終わった後、二位になった韓国の李選手と健闘を讃え合っている姿にも感動しましたね。

まだオリンピックは続きます。オリンピック選手の活躍を楽しみにしましょう。

2月5日(月)「冬の桜」

校庭の桜を見てください。

この桜の木の花が咲くのは、後2ヶ月くらいですね。

でも、良く見ると固いつぼみがついていますね。

さて、草木染めに「桜染め」というものがあります。上品なピンクの色をした美しい染め物です。このピンクの染め物「桜染め」は桜の花を使って染めるのではなく、桜の「木の皮」や「小枝」を使うのだそうです。この茶色くてごつごつした皮や枝から、あの美しいピンクを取り出すことが出来るなんて驚きです。しかも、一年中どの季節でも取れるではなく、桜の花が咲く直前の皮や枝でしか染められないのだそうです。

だから、桜染めが出来るのは、今の2月から桜が咲くまでです。つまり、桜はあの美しき開花のために、幹や皮、小枝も含めて今、全身で準備をしているのです。

満開の桜を見て、「きれいだ」と私たちは思いますが、実はごつごつした幹や枝など、木全体が桜のピンクの美しさを秘め、表に出る花びらだけがピンクに染まっているのです。驚きですね。桜の木は、表面に表れている美しさだけに目を奪われるのではなく、内面ありきの美しさと本質の美しさにしっかりと目を向けることの大切さを、私たちに教えてくれている気がしますね。

さて、皆さんも、後2ヶ月すると新しい学年になります。その準備をしっかり今することが大切であることもこの桜から学べますね。

勉強で分からない事は分からないままにしない。毎日勉強や、読書の習慣がついていない人は、新しい学年になるまで週間づける。忘れ物の多い人は、新しい学年になるまで忘れ物をしない事を身につける。

桜に負けないような、自分のきれいな花を咲かせるために、桜の花が咲くまでに頑張ることを見つけ取り組んでほしいと思います。

1月29日(月)「節分」

 先週の25日にあった研究発表会では、たくさんの先生方がいらっしゃって、有馬小学校のみなさんの授業を観ていただきました。大変立派でしたとお褒めの言葉をたくさん頂きました。残念ながら、2年2組は、学級閉鎖で、観ていただくことが出来なかったのですが、今日は、全学級が、このように元気に集まれたこととても嬉しく思います。

 まだまだ、インフルエンザが流行しています。引き続き、手洗い、うがいをしっかりしましょう。好き嫌いをしないでしっかり食べること、夜更かしをしないで十分に睡眠をとることも大切です。 

 さて、今週の土曜日、2月3日は節分です。節分の次の日4日は立春 暦の上では春です。寒い日が続いていますが、春は確実に近づいています。

 この節分ですが、まめまきをすることで鬼が逃げると言われています。

また自分の年の数だけ食べるとその年は、病気にならないとも言われています。

みなさんの追い出したい鬼は何でしょうか。1年生は一人一人が、追い出したい鬼を考えて、教室や、廊下に貼っています。

 さて、私にも追い出したい鬼がいます。その鬼はいつも私の中にいます。そう私の心には鬼が住んでいます。

 例えばこんなに寒い朝は、「もうちょっと寝てれば」と誘う心の鬼がいます。すかさずその鬼は「休んじゃえ」とも言ってきます。

 明日までに仕上げなければならない仕事があるのに心の鬼は「少しぐらい提出が遅れても大丈夫だよ。」と話しかけてきます。「お腹が痛くてできなかった事にすれば、それよりテレビでも観ようよ。」ともささやきます。毎日、毎日、心の鬼と格闘しています。

  でも、今は、滅多にこの鬼の誘いに乗ることはありません。それは、私が子どもの頃は、本当に鬼の誘いに負けてばかりいたからです。

 勉強をさぼろうと言う鬼の誘いに負けて、遊んでしまってテストの結果が散々だったり、「あいついやな奴だな。そう思うだろう」とささやく鬼に負けてしまい、友達の悪口を言ってしまったり、「そのお菓子食べちゃえ。」という鬼に負けてしまい、弟の分のお菓子を食べてしまい、弟に泣かれたり、「習い事サボっちゃえ」という鬼に負けて結局、そろばんもピアノも上達しないままでやめてしましました。

心の鬼の誘いに負けると相手を悲しませたり、いやな思いにさせたり、何より自分自身が後悔することを身をもって体験しました。

 さて、皆さんの心の中にも鬼が住んでいるはずです。

心の鬼の誘いに全部勝つ事は難しいけど「今、心の鬼がささやいている、誘惑している」とまずは思い、鬼の言うことを聞いたらどんなことが起きるか考え、心の鬼に勝ってほしいと思います。

1月24日(水)「全国学校給食週間」

猛威を振るったインフルエンザもだいぶ落ち着き、学校に元気な声が戻ってきました。

 明日は、研究発表会があります。みなさんの話し合いの様子を多くの先生方、地域の方が見にいらっしゃいます。「きくまん」「はなまん」「ありまん」を目指していい話し合いができるようにがんばってください。また、いらっしゃったお客様にはしっかりと会釈をしましょう。

 ところで、一昨日は、大雪でしたね。それにもかかわらず、昨日は、みなさん安全に登校出来ました。

 それは、昨日の朝、みなさんが安全に登校出来るように、主事さんや先生方が、朝の7時前から雪かきをしてくださったからです。

 あたりまえに、いつもと同じように、足もとに気を付けることなく登校出来るのは、主事さん、先生方のおかげです。

 学校の周りの道も雪かきがされているのは、地域のみなさんのおかげです。

当たり前のことは、誰かのおかげでもあるのですね。

ところで、みなさんは、給食は残さないで食べていますか。

  今日の24日(水)から30日(火)まで全国学校給食週間なので今日は「給食」のお話をします。

給食は、今から120年位前、明治22年、山形県で給食が始まったと言われています。

当時は、お昼ご飯を食べる事の出来ない貧しい子ども達がたくさんいました。学校に家からお弁当を持って来ることの出来ない子ども達が多くいたのです。

 そこで、学校の先生をしていたお坊さんが、おにぎり・焼き魚、漬け物、味噌汁といったお昼ご飯を学校で出してくれたそうです。

 これが、みんな揃って食べた給食の始まりです・

しかし、戦争でこの給食は中断されました。

戦争が終わった後、日本は、食べ物がほとんどない時代が続きました。お腹を空かした子ども達が日本中にたくさんいました。そんな時、日本の子ども達を助けようと、世界中の国々から粉ミルクや缶詰などが送られて来ました。それを学校で配り、給食が再開されたのです。

 この世界中の人々のあたたかい心によって、学校給食が再開された事を感謝して「全国学校給食週間」が始まりました。「全国学校給食週間」は給食を通して食べ物の大切さとそれに関わる人に感謝する週間です。今日から、日本で最初の頃の給食のメニューや中央区ならではのメニューが出ます。献立を確かめながら給食を摂ってほしいと思います。

 では、栄養士の萩原先生のお話を聞きましょう。

1月9日(火)始業式の話

 冬休み中には、新しい年を迎え、気持ちを新たに夢や希望をもったことだと思います。

新しい年を迎えてみんなの目が輝いているように見えます。

   あらためまして、明けましておめでとうございます。

  「一年の計は元旦にあり」という言葉があります。物事を始めるに最初にきちんとした計画を立てる事が大切だという事です。 今日は、今年の学校で過ごす最初の日、学校での計画、めあてをきちんと立てて欲しいと思います。

3学期は、1年間のまとめの学期です。1学期、2学期学んだことを3学期はまとめの学期です。次の学年の準備をする時期でもあります。まとめと準備の3学期。そのためにも計画をしっかり立てて一日、一日を大切に過ごしてください。

 今年の干支は「犬」。日本の民話や伝承には犬が出てくるお話がたくさんあります。人のそばに犬のいたことを伝えてくれます。

 みなさんは、どんなお話を思い出しますか?「桃太郎」の鬼退治の旅には犬がお供をしていますね。「花さかじいさん」にも出てきます。外国のお話では、「フランダースの犬」「おおきなかぶ」にも出てきます。どのお話も主人公を守ったり、助けたりしています。犬は忠実さの象徴です。簡単に言うと、ご主人の言うことを素直によく聞くということです。

 また、戌の日に妊婦さんが腹帯を巻くのは、戌が安産の守り神とされ、その風習は現代にも受け継がれてします。安産の神様と言えば、「水天宮」ですが、頭に竹籠をのせた狛犬の土産物があります。「犬」に「たけかんむり」をのせると『笑』の字に見えることから、笑いのある明るい家庭になりますようにとの願いがあるようです。

さて、この有馬小にもキャラクター「ありまん」がいます。この「ありまん」に、「菊の花」をのせたものが『きくまん』、「花」をのせたものが『はなまん』そして「ハート」をのせたものが『ありまん』です。

これは有馬小の先生方が、みなさんが友達の意見を上手に聞くことができるように、自分の意見を上手に話せるように、上手に話し合いができるようにという願いから誕生したものです。この3学期、更に皆さんがこの「きくまん」、「はなまん」「ありまん」を目指して友達の意見は、最後までしっかり聞く。自分の意見は、わかりやすく相手に伝える。そして、友達の意見をばかにしたり、途中で遮ったりせず、何を言おうとしているのか、友達の意見を分かろうとする努力をしてほしいと思います。それでは、今年も頑張りましょう。

 

12月25日(月)「終業式」

今日は、2学期の終業式です。

今から、みんなに足し算の問題を出します。頭の中で足し算をやって見てください。

21+22+21+18=82

1年生は無理だと思いますが、計算が出来ましたか。正解を言います。82です。

何の数字だと思いますか。そうです。この数字は皆さんが2学期登校した日です。82日間に何があったか思い出せますか。そうですね。学芸会、社会科見学、有馬ラソン大会、そしてありまっこまつり、4年生以上のみなさんは、移動教室にも行きましたね。5年生は、その上、連合音楽会にも参加しました。このようにたくさんの行事があり、皆さんが頑張ったことがたくさんあった82日間でした。

学芸会での迫真の演技、有馬ラソン大会での真剣に走る姿、ありまっこまつりでの学級のお店を成功させようと協力している姿、黙々と本を読んでいる姿、勉強を頑張っている姿、掃除を一生懸命している姿などたくさん皆さんの素晴らしい所を見ることが出来ました。

ところで、私は、2学期の終業式の時は「ウサギとカメ」の話をして、夏休みこつこつ頑張る大切さを話しました。2学期の始業式では、別の「ウサギとカメ」のお話をして、2学期は、是非お友達のよい所、頑張っている所をたくさん見つけてください。と話しました。

皆さんこの2学期友達のよいところ頑張っているところ見つけられましたか。

この中で、学級全員、または全学年の皆さんの頑張ったこと、よかった事を見つけ、私に教えてくれた人がいます。

誰だか分かりますか。

その人達は、何日も掛けて、皆さんが2学期頑張ったこと、良かった事、もっと頑張ってほしいことを見つけてくれました。

もう、誰だか分かりますね。そう先生方です。専科の先生は、音楽で図工、算数で頑張ったことを担任の先生に連絡しています。担任の先生は、学級の全員の皆さんの良かった所、頑張った所、力が伸びた所を見つけ、今日渡す、「通知表」に書いてくれています。もちろんもっとがんばってほしい事やこうすればもっと良くなることも書いています。

2学期頑張った事をますます伸ばして、努力が足りなかった事や反省するべき事は素直に反省して、三学期に生かしてください。

病気、けが、交通事故には十分に気を付けて冬休み過ごしてください。

12月18日(月)「大掃除」

今週の金曜日は、冬至です。一年で一番昼間の時間が短い日です。また寒さがこれからだと言われています。ゆず湯で温まり、栄養価の高いかぼちゃを食べて冬を乗り切りましょう。

 さて、来週の月曜日は、2学期の終業式を迎えます。

この一週間、皆さんは、きっと学級や、使った教室の大掃除をすると思います。

また、冬休み中も大掃除をお家でする人も多いでしょう。

では、なぜ、新しい年を迎えるにあったって大掃除をするのでしょう。

大掃除が生まれたのは、平安時代頃と言われています。

1年間、日頃掃除出来ない所もしっかり、掃除して、お正月に神様を迎えるという意味があったそうです。

今年のゴミやほこりはもちろんの事、目には見えない所もきれいに掃除して、来年もいい年でありますように、来年こそいい年でありますようにと願いこめながら、昔の人は掃除をして、すっきりした、きれいになった部屋に神様を招いたわけです。

神様が途中で迷わないように「迎える場所はここですよ」の目印として門松を立て、しめ飾りを張り、神様のお供え物として、鏡餅を飾るということです。

さて、皆さんも、学校の大掃除、そして、お家での大掃除を是非、進んでやってほしいと思います。自分の身の回りをきれいにすると気持ちもすっきりして、新しい事を頑張ろうとする気持ちになるものです。

掃除は、教室や家の中をきれいにするだけではありません。自分たちの心もきれいにするのです。掃除はだから「心磨き」とも言われます。

 大掃除は、今年お世話になった学校、教室をぴかぴかにして、そして自分自身の心もぴかぴかにきれいにしましょう。

 そうすると、神様が来た時、きっと喜んでくれて、いいことをたくさん与えてくれるはずです。

12月11日(月)「学問に王道なし」「砂上の楼閣」

12月も中旬になりました。12月は「師走」お坊さんも走るという意味で、年を越すに当たってみんなが忙しくなります。いつもゆったりしているお坊さんさえ、走るという時期です。大人達はみんな忙しくなります。だから夕方走る車でさえ、スピードを出したりするのです。交通事故には十分に注意してください。

また、12月は2学期の学習のまとめの時期でもあります。

分からない事を分からないままにせず、この時期しっかりと学習してほしいと思います。

今日は、そうした学習に関係ある、外国のことわざを二つ紹介します。

 一つ目は、「学問に王道なし」ということわざです。このことわざは、古代ギリシャの数学者の言葉です。数学者だった彼は、王様から、「幾何学という図形を取り扱う学問が簡単にわかる方法はありませんか」と尋ねられた時、「幾何学に王道はありません」と答えたのがもとになっていると言われています。

 昔の王様は、とても強い権力をもっていました。ですから、王様がどこかへ出かけるときは、特別にまっすぐな道をつくったり、道に絨毯を敷いたりしました。こうした道を「王道」といい、楽な道、簡単な方法という意味を持っています。

 ですから「学問に王道なし」というのは、学問をしようとすれば、だれでも努力して、基礎的、基本的なことを一つ一つ積み重ねていく必要があり、学問をするのに楽な方法、簡単な方法はありませんよ、という意味になります。

 たとえば、算数での割り算の問題を解くとき掛け算九九を使います。面積を求める時も掛け算は必要になります。掛け算九九をしっかり覚えないと何もできないことになります。つまり、掛け算九九は算数の基礎基本になります。

 このような、基礎基本になることは、どの教科にも必ずあります。学力を身につけるためには、そうした基礎基本を一つ一つ確実に身につけていくことが大切なのです。また小学校で学習することは、中学校や高校の学習の基礎・基本になります。ですから皆さんの将来のためには、今の学習が基礎・基本としてとても大切なのです。

 基礎・基本がないといくら勉強しても「砂上の楼閣」になってしまいます。この「砂上の楼閣」というのが、今日紹介する2つ目のことわざです。

 「砂上の楼閣」というのは、砂の上に建てられた立派な建物の事をいいます。砂の上につくられた建物は、いくら見た目がきれいで立派でも、基礎が弱いのですぐ崩れてしまします。このことからも基礎・基本は大切だということがわかります。

 みなさん「学問に王道なし」です。毎日の学習を一つ一つ積み重ねて、基礎・基本をしっかり身につけ「砂上の楼閣」を立てないようにしてください。

12月4日(月)「人権週間(いじめ)」

12月4日から10日まで、人権週間です。他の人を差別しないで大切にしましょうという事です。

人権を尊重すると言う事を言い換えると、「自分を大切にするのと同じくらい他人も大切にする」という事です。「自分のいやな事は他の人にもしない」という事です。

もっと言えば「困っている人や悲しんでいる人、寂しがっている人を見たら、その人の気持ちを自分の気持ちに置きかえて考えられる人になる」という事です。自分の前で友だちが転んだら「ああ、いたいだろうな。」と考える事の出来る人間になると言う事です。

いじめは、他人の人権を侵害する事です。

皆さんの中で、仲間外しをしたり、暴力を振るったり、いやがることをしたり、お金をせびったり、そんな様子はありませんか。

皆さんいじめの3重構造って知っていますか。

1番目、いじめをしている人

2番目、いじめを周りで「やれやれ」とはやし立てる人、クスクス笑う人、

3番目、その場から立ち去ったり、知らない振りをしたり、気にしなかったり、見て見ぬ振りをしている人。

 このような人がいる限りいじめはなくなりません。

 私は、以前5年生を担任もった時、3.4年生の頃から、みんなからゴキブリと言われていじめに遭っている子に出会いました。いじめている子は彼をばい菌扱いし、周りの子もその子とかかわらない様にしている様子が分かりました。その子は、自分がみんなから仲間はずれにあっている事が分かっていて、心を固く閉じ、何かにつけて乱暴をしました。だからみんなますますその子に近づきませんでした。

 6月、移動教室で泊まる部屋を決めるとき、なかなか彼を誘う人がいませんでした。その子はやっぱり一人残ったのです。その時、ある子が「一緒の部屋に入ろうぜ」と誘ったのです。これをきっかけに彼は少しずつ笑うようになり、クラスにとけ込み始めました。

 その子が6年の終わりに書いた作文です。

ぼくは、小学校に入ってからずうっといじめに遭っていました。

みんなからばい菌、ゴキブリと言われていました。友達もいませんでした。

みんなが楽しそうにしているのがいやでした。

だからぼくは乱暴をしました。友達の机や椅子を蹴ったり、周りでみている子をぶったりもしました。だけど移動教室の時、T君がぼくを誘ってくれました。うれしかったけどどんな顔をしたらいいか分からず、はじめはふてくされている様な態度をしていました。だけどT君はそれからも話しかけてくれました。ぼくはこのクラスになれて本当に良かったと思います。ぼくは今は友達が増えました。今まで乱暴して済みませんでした。 

 卒業の時彼はたくさんの友達に囲まれていました。

どうですか。いじめはいじめている人が一番悪い、いじめをやれやれとそそのかす人も悪い。そしていじめを見て見ぬふりしている人も悪いのです。

誰か一人でも勇気を持って声をかけていれば、私がもったゴキブリと呼ばれていた子の様に、救われる子もいるのです。

人権週間です。友だちの事を大切に思ってほしいと思います。そして、いじめをなくすためには、学校の先生や保護者の協力が必要です。自分一人での解決は難しいので、いじめをなくすためには信頼出来る大人に話すことが第一です。

 

いじめを知っている人

もしかしたらあなたの近くでもいじめが起きている可能性があります。いじめを知っているのに言わないでいると「いじめを応援している」と見られてしまうことがあります。友だちが傷ついているのならそれをきちんと大人の人に伝えましょう。

いじめを大人に言えない人

 いじめている人から「先生や親に言うなよ」と口止めされていませんか?いじめを言わないでいるとどんどんいじめがひどくなる可能性があります。脅されている時はそのことも大人に話してください。

いじめをしてしまっている人

 周りの人の手助けがあれば、自分の感情をおさえたり、友だちと仲良くしたり出来るようになります。周りの大人は、ちゃんと手をさしのべてくれます。信頼出来る大人に相談しましょう。 

いじめをうけている人、いじめを見ている人、いじめをしてしまう人は、是非大人に相談してください。

11月27日(月)「自動販売機」 

今週の金曜日は、ありまっこまつりがありますね。学級のみんなで決めたことを実践するのですね。

是非、お客さんに喜ばれるように学級のみんなで力を合わせて、お店を成功させてください。

 

 さて、今日は、今、日本には、たくさんの外国の方達が日本に観光に来ています。外国人が、日本にきて感心すること、びっくりすることについてお話します。

まず、日本に来ると多くの外国人は、日本は、とてもきれい、清潔、交通の便が良い、電車が時間に正確と言うこと、また、治安のよさに驚くことも多いそうです。そして、外国人が日本に来て驚く一つに、自動販売機の多さが挙げられます。

確かに学校の周りにも自動販売機が多くありますね。

みなさんは、コンビニエンスストアが24時間営業し、自分の家の近くにあるので、自動販売機のありがたさを感じることはないかもしれませんが、田舎に行ったとき、夜の真っ暗な街道を車で走っていると、明るい光を放つ自動販売機が数㎞ごとに見られることに気がついた人もいるかもしれません。

 ところで、多くの国では、自動販売機がほとんど設置されていないそうです。それはなぜだか分かりますか。

理由は2つあります。

 1つ目は、商品を定期的に補充することが困難なことです。お店の前の自動販売機なら、お店の人が補充しますが、道沿いに置かれている自動販売機はそうはいきません。日本の企業の緻密さや、働く人の勤勉さがあっていつも売れ切れにならないで、補充されています。外国では、このように残っている量をいつも見ながら、補充することがないのだそうです。

 2つ目は、外国では、現金の入っている自動販売機があると、誰も見ていないと、自動販売機を壊して中の現金を持ち去るか、下手をすると自動販売機ごと盗まれるそうです。

 日本に住んでいると、当たり前だと思っていることが他の国の人から見ると、お金の入っている自動販売機を夜誰も見ていないところにおいてあるのは、びっくりすることだそうです。

 日本では、昔から「人様のものに手を出していけない」と教えられ、誰が見ていなくとも「お天様

が見ている」とやってはいけない行為を自ら戒める文化があります。こうした日本人がもっている文化は世界にも誇れる秩序や規範意識を根付かせたわけです。

 田舎に行くと今でも「無人販売所」を見かけます。採れたての野菜や果物が置いてあって、代金は、ざるや箱に入れるというものです。誰も見ていないのですから、お金を払わず、盗ることや、他の人が払っていった代金を盗む事も簡単です。しかし、お客を信頼している農家の人の気持ちを裏切ってはいけないと思う人がほとんどです。

 自動販売機も、壊して中にある残金やジュースを盗まないという安心感があるからこそ設置されているわけです。

これから先、皆さんが大人になっても自動販売機や無人販売所がなくならない国であってほしいと思うし、日本には他にも外国の人が感心する誇れるものがたくさんあります。是非調べてみてください。

11月20日(月)「大銀杏」

土曜日は、校友会、有馬小学校を卒業した人達とみなさんが、共に過ごす会がありました。

多くのみなさんが参加しましたね。有馬小学校は今年で創立144年になります。

有馬小学校を卒業した先輩は、12000人は余りいます。みなさんの、お父さん、お母さんはもちろんのこと、おじいちゃん、おばあちゃん、中には、ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんと3代、4代とこの有馬小に通っているというおうちもあるでしょう。

伝統のある学校ですね。

それでは、今日は、校庭の大きな銀杏の木の話をします。体育館のそばにある大きな銀杏の木です。段々と黄色になってきました。

この銀杏の木は、今のこの校舎が出来た頃から、その長い歴史を見つめてきたものです。

今こそ、この銀杏は、その四季折々の姿を見せてくれ、特に秋は、黄金に輝き有馬小学校のシンボルとなっていまが、この銀杏の木は、関東大震災が起こった大正12年の時、今から100年以上も前ですが、学校に隣接する蛎殻町公園にありました。蛎殻町公園は、その当時、京都出身の豪商、杉村氏の屋敷の庭園でした。震災の夜、火災に追われた近所の人達は、夜になって周りが火の海に包まれたとき、銀杏の大樹の下に避難し、難を逃れました。

銀杏の木は、防火林と言われて、水分を多く含んでいるので火に強いのです。ですから、火の粉から、地域の人達を守ることができたのです。

その後、この庭園は、震災復興計画の中で公園となり、子供たちの遊び場になりました。ところが、公園に今度は、この有馬小学校が建てられることになり、銀杏は、日当たりの悪い、新校舎とビルの間に移植されたのです。それが、今の場所です。かつて、洋々と天空に伸びていた枝が切り落とされ、麻袋で、ぐるぐる巻きになった姿が、当時の人達には、寒々しく見えたそうです。

そこで、その当時の有馬小学校の校長先生をはじめ多くの先生方、そして児童のみんなさんが、関東大震災の時、火の粉を振り払って地域の人達の命を助けた、この大銀杏の木を日当たりが悪い環境の中でも完全に根付かせようと、夏休み中も交代で水をやり、土が乾かないように、みんなで大事にお世話をしました。その結果、次の年の4月には、残った枝から青いものが一斉に芽吹きました。そして、今や、当時のような大樹になったのです。昭和62年の話ですから今から、30年くらい前の話です。

一度は枝を切り取られ、日当たりの悪い場所に移植され、瀕死の状態になったにも関わらず、しっかり根付いた銀杏の木、みんなの愛情によって復活し、今では秋になると黄金色になる銀杏の木の話をしました。

11月13日(月)「後片付け」

学芸会が終わりました。素晴らしい演技でおうちのみなさんはもちろん地域のみなさんも素晴らしい出来上がりだったと褒めていただきました。みなさん頑張りました。

 さて、この体育館を見てください。学芸会の時にあった張り出し舞台、ライト、大道具は、付けられていますね。これは、学芸会が終わった後、先生達、主事さん達が力を合わせてかたづけました。

 さて、今日は「後片付け」のお話をします。

 私が、小学校高学年の時のお話です。お母さんが風邪で寝込んでしまいました。母親が寝込むことは初めての経験でした。私は、「そうだ!お夕飯を作ろう。」と張り切りました。母親はおいしそうに食べてくれました。家族のみんなもとても喜んでくれました。

 私は、夕飯を作った、母親が喜んでくれたという満足感でいっぱいでした。食べ終わってテレビを見ていると、父親が急に怒鳴ってきました。その理由は料理を作った後、片付けをしていなかったからでした。確かに台所はひどく散らかっていました。ボールやざるは、出しっ放し。野菜のクズや、卵の殻も始末していない。父親から「片付けまでを含めて料理をすると言う事だ」と言われたことを今でもはっきり覚えています。でも、その時は素直に聞き入れられなくて、「いいことをしたのになぜ、怒られたのだ」と悔しくて泣きながら後片付けをしました。

しかし、私も、母親になって、子どもが料理をつくると言って、作るまではいいのだけれど後片付けをしっかりしていないと怒るようになりました。その時の父親の気持ちが良く分かるようになりました。料理でも何でも何かを作る、何かを行うということは必ず後片付けが必要になります。次に気持ち良く使うためには後片付けは必要なことです。ましてやみんなで使うものだったら次に使う人のことを考えるのは当たり前のマナーなのです。

 お家でも後片付けをしっかりしていると、みんなが気持ち良く暮らせます。「爪切りがない」「はさみが見当たらない」ということはありませんか?後片付けをしっかりしていないといざ使う時に困ります。また、散らかしっぱなしにしていると誰かがいやな思いをして片付けてくれているのです。遊んだ後のボールの片付け、一輪車の片付けもしっかりやって、お互いに気持ち良く生活していきましょう。

11月6日(月)「学芸会に向けて」   

 11月に入りました。10月は神無月でしたね。11月は霜月、霜の降りるくらい寒い日もあります。体調に気をつけて過ごしましょう。

 秋本番です。食欲の秋、スポーツの秋、実りの秋、芸術の秋と何をするにも気持ちの良い季節です。

 さて、芸術の秋、今週の金曜日、土曜日には、学芸会があります。皆さんの演技を地域の人やお家の人に見ていただきます。

スローガンは、「心をひとつに」~演じる人も、観る人も、全員で創る学芸会~です。

ぜひ演じている人ばかりではなく、観ている人も、しっかりと観て、終わった後は大きな拍手をしてほしいと思います。

 今月、私は、学校だよりに 室町時代の能を大成させた世阿弥の話を書きました。低学年の人には難しい話ですが、簡単に言うと日本古来の踊りの名人の話です。この世阿弥は、舞を舞う時、観客から、自分どのように観られているかを大切にしたそうです。つまり、自分が踊っているときは、自分の目の前や左右を見ることは出来るけど、自分の後ろ姿や演じている自分は観ることが出来ない、だから、お客様に、自分の舞いがどのように観られるかを常に考えていたそうです。さて、みなさんの演技も、自分の台詞が終わったからおしまいではなくて、観ているお客さんは、舞台に立つみなさん一人一人の後ろ姿まで観ていると思って頑張ってほしいと思います。役になりきって演じてください。

 今日は、この後、歯科の校医の先生からのお話があります。

10月30日(月)「江戸しぐさ」

 今日は、「木枯らし1号が吹く」と二ユースで言っていました。冬が近づいて来ています。また土曜日の有馬ラソン大会では、みなさんが、精一杯走っている姿は素晴らしかったです。みなさんのおうちの方々、地域のみなさんも大変褒めていました。

 さて、今日は、「江戸しぐさ」のお話をします。昔、ここ東京が江戸と呼ばれて頃のしぐさ行動のようなものです。江戸しぐさには、人々が互いに気持ち良く暮らしていくための知恵が込められていました。

 昔、江戸時代と呼ばれていた頃、町人が住んでいる場所は限られていて、多くの人で賑わったそうです。人口密度は今の東京より高く、とても混雑していました。その上、道も狭く、荷物を運んだ車や、物売りが行き来し、いろいろな人が入り交じっていました。

 そんな江戸の町では、相手を思いやる行動が自然に人々の中で作られてきました。それが「江戸しぐさ」と呼ばれています。江戸しぐさには、「かた引き」「傘かしげ」「こぶしうかし」「おつとめしぐさ」がありました。

 「かたひき」というのは、狭い道で人とすれ違うとき。お互いに一方の肩を後ろに引いて、相手にぶつからないようにすることです。

 「傘かしげ」は、傘をさした人同士が、すれ違う時、相手をぬらさないように、互いの傘を傾けます。

 「こぶしうかし」というのは、混んだ渡し船に乗るときも、一人一人が両こぶしを使って腰を浮かせ、後から来た人が乗れるように空間をつくるというものです。

 「おつとめしぐさ」は、人が見ているから良いことをするのではなく、誰が見ていなくとも、誰かのためになることをする心構えのことです。例えば、ごみが落ちていたら拾うことなどです。

 他にも、「差しのべしぐさ」困っている人がいたら、知らない人であっても声を掛け、手を差し延べる。「念入れしぐさ」火の消し忘れや、忘れ物がなどないかしっかり確認する心づもりや、「用心しぐさ」子どもは人混みでは大人のそばを離れないようにするなどがあったそうです。江戸の人達は、思いやりをもって人間関係をつくっていたのですね。

みなさんも互いに気持ち良く暮らしていくために思いやりをもって行動してほしいと思います。

10月16日(月)「読書のすすめ」 

昨日の子フェスでは、ブラスバンド、ダブルタッチののみなさんは素晴らしい演奏・演技を地域のみなさんに見せてくれました。5年生のみなさんもPTAの方達と一緒にスライムづくりのブースで活躍していました。

 さて、秋のつるべ落としといわれるように、日没が早くなりました。

 日没が早い分夜が長くなるので「秋の夜長」と言われています。「灯火親しむ」とは、秋の夜長を生かして読書にいそしむ事を指しています。

 10月は読書月間です。皆さんは、本を読んでいますか?

 最近本を手にしている子を学校内や登下校中に見かけます。

 「たくさん本を読んでいるのだろうなあ。」と嬉しくなります。

 私も皆さんと同じ小学生の頃本を読むことが大好きでした。私の子どもの頃は、ゲームもないし、テレビは家族で1台という頃だったので、自分の部屋にいたら本を読むことしかなかったからかも知れません。とにかく一人の時や寝る前などは必ず本を読んでいました。本を読むと自分が本の主人公になって世界を駆けめぐったり、冒険したり、悪党と戦ったりその上知らなかった事にも出会えます。

 だから中学生、高校生、大学生になってもいつも本がそばにありました。

  さて私が最近読んだ本のなかでへえーっとびっくりしたことがありました。

 「地球が100センチの球だったら」という本です。100センチの球だったら、エベレストの高さは、わずか0.7ミリ、全ての水はビール2本分、海水をのぞいて人が飲める水はスプーン1杯、の水しかないそうです。

 そういえば ニュースで日本の人口は減少していますが、世界の人口は増え続けているといっていました。世界で1分ごとに約140人増えているそうです。先生が今4分間話したらその間に560人増える訳です。ここにいる全校児童分くらいになるわけです。今年、世界の人口は、約72億人、2050年までには93億人、あと33年後ですから6年生のみなさんは45歳、働き盛りの頃です。そして2100年には、112億人になるそうです。33年後は93億人に、23億人増える訳です。限られた地球で人口が増え続けたらどうなるとおもいますか。そうですね。食料難になるかも知れませんね。

 本を読むとニュースを聞いてもこんな事を考えることが出来ます。

 

 1学期末に皆さん全員に「読書をしましたか」というアンケートを採りました。毎日本を読んでいると回答した子は約半数50%の人でした。「全く読んでいない」と回答した子は約5%、30人くらいいます。ぜひ読書量を増やし、本を読む楽しさを感じてほしいと思います。

10月2日(月)「のび太くんとしずかちゃん」

 

10月になりました。秋のつるべ落としと言われているように、最近は日が暮れるのが、早くなっていますね。これからどんどん夕方、暗くなるのが早くなります。帰宅時間を守ってほしいと思います。また、今週の4日(水)は、仲秋の名月、芋名月です。お月見です。昔は、ススキ、お団子、お芋をお供えして、今年の豊作に感謝したのですね。

さて、10月は「神無月」とも言われています。全国各地の神様が出雲に集まって、神様がいなくなるのでそう言われたそうです。1年に1度神様達が集まって、あの国の娘とこの国の青年を結婚させようという話をしていたとも言われています。おもしろいですね。                 
秋本番です。運動に、勉強に、気温がちょうど良いので何をやっても良い季節を迎えました。その一つが読書です。たくさん本を秋の夜長の読んでほしいと思います。

 

今日はドラえもんののび太君としずかちゃんのお話をします。

のび太君としずかちゃんはやがて大人になって結婚します。

のび太君は本当にしずかちゃんと結婚できるか心配で、ドラえもんにお願いしてタイムマシンで未来に見に行きます。そしてこっそり見たのは、結婚式の前の日、しずかちゃんがパパに「結婚してうまくやっていけるか心配だわ。」と話しているところでした。その時、しずかちゃんのパパはこうこう言いました。

「大丈夫だ、あの青年は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことが出来る人だ。人間にとって一番大切なことなんだ。彼なら間違いなく君を幸せにしてくれると、パパは信じるよ。」しずかちゃんのパパは、のび太君のことをしずかちゃんにそう話したんですね。

 私もみなさんに、のび太君のように「人の幸せを心から願い、人の不幸を悲しむ」人になってほしいと思っています。友達の失敗を笑ったり、冷やかしたり、友達の成功をうらやんだりしない子になってほしいと思います。自分のしたことが、友達や友達以外にもかかわった人達がどんな気持ちになるか、その想像力を持てる人になってほしいと思います。友達はもちろんのこと、ほかの人たちに対しても、思いやりをもってほしいと思います。

9月19日(火)「姥捨て山」 

さて、昨日の月曜日は、「敬老の日」で祝日、お休みでした。

敬老の日というのはお年寄りを敬い、大切にする日です。

 

さて、今日はむかし話の「姥捨て山」のお話をします。

むかし、あるところに大変親孝行の息子がいました。その国では、人が60歳になると使い物にならないのでその年寄りを山に置いてくるというきまりがありました。その親孝行の息子のお母さんも60歳になったので、泣く泣く、母親を背中に背負い、山に置きに出かけました。

 途中、母親は、息子が山を下るとき道に迷わないようにと、道々に木の枝を落として道しるべを作っておきました。山の奥に着いたとき、そのことを知った息子は、こんな優しい母親を山に置き去りにして、自分一人村へ帰ることはできないと考え、そっと連れて帰り、誰にも見つからないように家の物置に入れ養うことにしたのです。

 ある時、その国の殿様が村の人に、「ものを燃やした灰で縄をなえ」という問題を出しました。村の人たちは一生懸命考えましたが、どうしても灰で縄をなうことはできません。息子はこのことを母親に話すと、「それは簡単なことだ、固くなった縄を板の上に乗せて焼けばよい。」と教えてくれました。その通りやってみると灰でなった縄ができました。それを殿様にみせると、今度は、黒い棒を出して、「どちらが根っこで、どちらが梢か調べて来い。」とまたもや問題を出しました。息子は、母親に相談すると、「わけもないこと」と言って水の中にそっと浮かべ、早く沈んだ方が根っこだと教えてくれました。殿様は、それではとまた難問を出しました。それは「叩かなくても鳴る太鼓を作れ。」というものでした、これも母親に相談すると、また「わけもないこと」と言って、太鼓の中に蜂の巣をそうっと入れて作ればよいと教えてくれました。太鼓を少し動かすと中の蜂が驚いて飛び回り音が出ると言う事です。

 難しい問題を3問も解いてしまった息子は、どうして3問も解くことができたかと殿様から聞かれ、年取った母親から聞いたこと、年寄りは知恵があること、60歳になったら親を捨てるというきまりはやめてほしいことを訴えました。こうして、これ以後、この国では年寄りを山に置き去りにすることはなくしたということです。このお話は、平安時代に書かれた大和物語に載っていますが、日本だけではなく、世界のあちこちで同じような話が残されています。

 みなさんは、地域の高齢の方や、自分のおじいさん、おばあさんにたくさんいろいろなことを教えてもらったり、助けてもらったりしていると思います。昨日、しっかりと日頃のお礼が言えなかった人は、これからでも良いので感謝の気持ちを伝えましょう。

 さて、話は変わりますが、今週の土曜日23日は、「子どもとためす環境まつり」がこの有馬小学校で開催されます。30以上のブースで万華鏡、アクセサリー、ブーケを作ったり、校庭では人力車にのってみたりするなどの体験を通じて、環境について勉強します。10時からやっていますので多くのみなさんに参加してほしいと思います。

 

9月4日(月)「あたりまえのこと」

夏休みが終わりました。今週から本格的に学校生活が始まります。夏休み遅くまで起きていた人、朝遅くまで寝ていた人は、今週は、「早寝、早起き、朝ご飯」を心がけて、早く生活のリズムを整えましょう。

さて、担任の先生は、朝健康観察をして、学級のみんなが元気かどうか、観察していますね。私も実は、みんなを観察しています。

それは、靴箱です。昇降口の靴箱の靴のかかとがきちんとそろえて入っていると、「落ち着いて生活しているな。」とか「しっかり生活しようとしているな。」と思うけれど、反対に乱暴に入っていると「お家でなにかいやなことがあったのかな。」「あわてる事があるのかな。」と思います。靴のかかとをきちんとそろえる事はあたりまえの事ですが、あたりまえの事とはいえ、見て気持ちがいいし、何より、みんながきっと落ち着いて生活しているのだろうと安心します。

かかとをそろえて靴箱に入れる。という事は、考えて見るとあたりまえの事ですね。この「あたりまえ」の事は、生活のなかでたくさんありますね。

例えば今日の朝も皆さんは、あたりまえの事をしてきたはずです。

朝、起きて、「おはようございます。」とお家の人にあいさつして、顔を洗って、歯を磨いて、髪をとかして、朝ご飯を食べて、忘れ物が無いか確かめて、遅刻しないように時間をみて、「行ってきます。」とあいさつして学校にむかう。朝、学校に来るだけでも、皆さんはあたりまえの事を、たくさんあたりまえにしているのです。

朝、起きて、「おはようございます。」とお家の人にあいさつして、顔を洗って、歯を磨いて、髪をとかして、朝ご飯を食べて、忘れ物が無いか確かめて、「行ってきます。」と   あいさつして10時にお家を出る。どうですか。変ですね。何が変ですか。そうですね。10時にお家をでる。という事ですね。このようにあたりまえの事が1つでもあたりまえでなくなったら困ったことになるわけです。

時間を守って生活する。友達のものは盗らない。隠さない。筆箱の鉛筆は削ってくる。消しゴムは持ってくる。忘れ物はしない。間違った事をしたらごめんなさいという。友達に意地悪をしない。みんなあたりまえの事です。休み時間使ったボールはしっかりとしまう。こともあたりまえの事です。あたりまえの事が出来ないときまりが出来たり、注意されたりするわけです。あたりまえの事があたりまえに出来る、今週は、「早寝、早起き、朝ご飯」はもちろんのこと、当たり前のことをしっかりしましょう。

9月1日(金)始業式「うさぎとかめ 2」

2学期が始まりました。

たのしい夏休みでしたか?

私は、皆さんに「始業式には、みんなが元気で会えるようにしましょう。」と言いました。

皆さんの元気な顔が見られてとてもうれしいです。

さて、今日は3つお話をします。しっかり聞いてください。

一つ目です。終業式の時に私は、「うさぎとかめ」のお話をしました。うさぎのように油断しないで、皆さんはかめのように夏休みこつこつ頑張りましたか?

 さて今日は、また別の「うさぎとかめ」のお話をします。

昔、うさぎとかめがいました。ある日どちらともなく、かけっこの競争がしたくなりました。うさぎは、自分は足が速い事は知っていましたが、どれだけ速いか比べたいと思っていました。かめは自分の足が遅いことはわかっていましたが、どれだけ遅いのか比べて見たいと思っていました。

うさぎとかめは競走することにしました。「よーい ドン」二人はスタートしました。

うさぎは、自分の足の速さを生かして脇目もふらずにゴールを目指して走って行きました。ゴールをして、後からくるカメを待ちました。途中でやめてしまったのかと思ほど遅れてかめがゴールしました。うさぎはかめに「大丈夫かい?」と声をかけました。

 かめは息を切らしながら、うさぎに「うさぎさんはやっぱり速いね。スタートからあっという間に見えなくなったもの。僕は途中のお地蔵さんのところでやめようと思ったけど、お地蔵様が『頑張れ、頑張れ』と励ましてくれているように思えたので走り続けられたよ。でもやっぱり、郵便ポストのところや茶屋のところで辛くなって、やめようと思ったけれど、頑張って走ってゴールしたんだよ。本当にうさぎさんは速いんだね」それを聞いたうさぎは、「僕は足には自信があったから、ゴールを目指して一生懸命走ったんだよ。でも、途中にお地蔵様や郵便ポストや茶屋があったなんて全然気がつかなかったよ。かめさんは、いろいろな物を見ながら努力したんだね。これからも教えてね。」

うさぎとかめは認め合うことにより、自分の得意、不得意なことに気づき、自信を持ちながら前より仲良く暮らしました。

 2学期は、是非友達のよさを見つけてお互い認め合って生活してほしいと思います。

2つ目です。

夏休みは、皆さんは、朝のラジオ体操、地域のお祭り、大江戸まつり等、地域の皆さんやPTAの役員のお父さん・お母さんにお世話になりました。夏休みに楽しい思い出や貴重な体験ができたのはこれらの大人の方々のおかげです。感謝をしてほしいと思います。

 最後です。

今日は東京で大震災が起きた日です。ですから今日は「防災の日」です。今から約100年前、大正12年の9月1日、お昼頃に発生しました。昼食時だったため、多くの家庭で火を使って料理をしていたため、あちらこちらで火災が発生し、東京では3日間に渡って燃えつづけました。日比谷、銀座、日本橋、浅草、上野を焼き尽くしました。この時の死者は10万人以上だといわれています。

東京に、また大きな地震が来ると言われています。常日頃の避難訓練はまじめにすることはもちろんですが、お家の人と、もう一度大きな地震が来たら家族でどこに集まるか2カ所、確認しておきましょう。

7月20日(木)「こつこと頑張る夏休みを」 

1学期が今日で終わります。1学期は75日間ありました。

この1学期みなさんは、新しい学年になって、たくさんの事を経験し、成長しましたね。

大きな行事としては、運動会がありました。それぞれ自分の力を出し切って、頑張りました。

さて、皆さんは、明日から長い夏休みに入ります。

皆さんは、この長い、夏休み何を頑張りますか。何か一つでもいいから毎日必ず頑張ることを続けてほしいと思います。例えば、毎日必ず、30分は読書をするとか、毎日お手伝いをするとか、毎日日記を書くとか、何か1つでいいのでやりきってほしいと思います。一つやりきるとそれは自信につながります。自分の力にもなります。

イソップ童話に「アリとキリギリス」のお話があります。アリは、冬を越すために夏の間中、せっせとえさを自分の巣に運び、冬のために準備をしますが、キリギリスは、夏の間中、遊んでいたために冬になると食べ物がなくて困ったというお話です。      

日本の昔話の「うさぎと亀」というお話はあります。ウサギに足の遅さをバカにされたカメはウサギに競争を挑みます。山の頂上を目指し、競争したウサギとカメ、ウサギはカメにまけるはずがないと油断し、途中で居眠りをし、結局カメに負けてしまったのですね。                                      

 明日からの夏休み。アリとカメのようにこつことがんばり、目標を達成してほしいと思います。こつこつやればアリのように2学期困らないはずです。カメのように自信がもてるかも知れません。                                          

反対にキリギリスのように遊んでばかりいて、1学期勉強したこともすっかり忘れてしまたり、ウサギのように、夏休みの最初のうちはガンガン頑張るのだけれど、結局三日坊主で夏休みの途中から怠けてしまい、夏休みが終わる直前に焦せってしまったりする事のないようにしましょう。

皆さんには、キリギリスやウサギのようになってもらいたくないと思います。        

最後に先生からのお願いです。二学期もこのようにみんなが元気でそろうという事です。交通事故にあったり、病気をしたりすることの無いように過ごして下さい。

 

7月10日(月)「いじめ」

  先週は七夕でしたね。みなさんの短冊を読むとそれぞれに願いごとが書いてあって、とても楽しく読ませてもらいました。みんなの願い事が叶うといいなあ。と思います。先生方も願い事を書いていました。「有馬で、日本で一番、絆のあるクラスになりますように」「最強・最高なクラスになりますように」「宇宙一のクラスになりますように」など、担任の先生たちは、受け持った学級の子供たちが仲よく、楽しく過ごしてほしいといつも思っているのだと思いました。

みなさんは、その先生たちの願いに応えていますか。みんなが仲良しの良いクラスを創っていますか?

さて、昨年も話しましたがプールが始まると必ず思い出す出来事なのでお話します。

先生が以前勤めていた学校での出来事です。

その学校にインドから小学校3年生の男の子が転校してきました。

肌の色は褐色で、彫の深い、体は小さくておとなしい男の子でした。

お父さんが先に日本に来てカレー屋さんを開き、繁盛してきたので、日本に家族を呼び寄せたのです。

 日本は初めてなので、もちろん日本語は話せませんでした。家族で唯一話せるのはお父さんだけです。

 しかし男の子は、言葉を覚えるのが早くて、半年もたたないうちに片言ながら、日常の話くらいはできるようになりました。

 お母さんはいつも民族衣装のサリーを来て、学校に来るのですが、その子が通訳するくらいになりました。

 9月に入り、担任からその子がプールに一度も入っていないと報告がありました。水が怖くて入らないのかと思いましたがそうではありませんでした。

 クラスの男の子数名がその子に「お前がプールに入ると水が汚れる。ばい菌がうつるからプールに入るな」と言っていたのです。

 外国人だから、肌の色が違っていたから、あまりしゃべらないからがその理由でした。

 その転校生は、日本にきて、ようやく日本に慣れ、言葉もわかりかけたとき

そのようなことを言われたのです。

 肌の色が違っているから、外国から来たからという理由で、いじめるのは、人種差別です。ましてや自分より弱い立場の子をいじめることは許されないことです。

 有馬小学校には、弱い立場の子をいじめる人はいないことを願っていますが、そのようなことを見かけたときは、まわりの子が守ってください。先生に相談してください。

 一学期は、残すところあと10日です。みなさんは学級の目標も立てました。仲間はずれのないみんな仲良しの学級をあと10日、頑張って創ってほしいと思います。

 さてインドから来た子は、今、大学生になりました。将来は、日本とインドをつなぐ仕事に就くことが夢だそうです。

7月3日(月)「あいさつ」

7月に入りました。1学期まとめの時期です。さて、有馬小学校では「自分からあいさつ、返事のできる子」互いを「~さん」と呼び合う子を目指しています。さて、みなさんはできていますか?

 この間、Tキャットの歩道橋のところでみなさんの安全を見守ってくださっている方から「最近、有馬小の子どもたちは、『おはよう』のあいさつができていますよ。」とお褒めの言葉を頂きました。自分からあいさつする子が増えていること、とても嬉しく思います。中にはあいさつに元気がない、「おはよう」と言っても、蚊の鳴くような声で「おはよう」としか返ってこない、目を合わせてくれない、全く声も出さず、ちょこっとお辞儀をするだけという子もいることは残念ですが、確実にあいさつする子が増えていることは成長です。朝のあいさつだけではなく、名前をよばれたらしっかりと返事をする、友達のことを◯◯さんと呼ぶことも身につけてほしいと思います。それと加えて校内でお客様に出会ったらあいさつする、会釈することもできると素晴らしいと思います。

 さて、私は、「ドラえもん」の映画を観ていつも思うのですが、のび太くんが登校すると、必ずしずかちゃんが「おはよう、のび太さん」とあいさつしています。のび太くんはそれだけで天にも昇る気持ちになるのです。ジャイアンもスネ夫ものび太をいつもやっつけているけど、「おはよう!のびた」とあいさつを必ずします。けっして無視はしていません。どうですか?

 あいさつは魔法の言葉です。あいさつをされると嬉しいし、元気も出ます。逆に、あいさつをされないと、無視されているのか、またはあいさつをしてくれない子は何か落ち込むことがあるのか心配にもなります。元気にあいさつをほしいと思います。

最後に詩を読みます。

 1秒の言葉

  「はじめまして」

    この1秒ほどの短い言葉に、

    一生のときめきを感じることがある。

   「ありがとう」

    この1秒ほどの短い言葉に、

    人のやさしさを知ることがある。

   「がんばって」

    この1秒ほどの短い言葉で、

    勇気がよみがえってくることがある。

   「おめでとう」

    この1秒ほどの短い言葉で、

    幸せにあふれることがある。

   「ごめんなさい」

    この1秒ほどの短い言葉に、

    人の弱さを見ることがある。

   「さようなら」

    この1秒ほどの短い言葉が、

    一生の別れになるときがある。

    1秒に喜び、1秒に泣く。

     一生懸命、1秒。

   (小泉吉宏 作 セイコー企業CM「一秒の言葉」より)

 あいさつはもちろんだけど、たった一言で相手を思いやることが出来る言葉がたくさんあります。

あたたかい言葉です。是非声にして言ってほしいと思います。

6月26日(月)「ずるいキツネ」

今週は、梅雨空が続く予報です。先週話したように「晴耕雨読」天気に逆らわない生活をしてほしいと思います。

今日は、イソップ物語からの話をします。

二匹のネコが、ごちそうの取り合いをしています。

「これ、見つけたから私の物よ。」

「ちがう。私の方が先に見つけたの。だから私の物よ。」

「何言っているの。私が先でしょ。」

「違う、私が先よ。」

どちらもゆずりません。

二匹はごちそうをつかんだまま離しません。

そこにキツネが通りかかりました。

「何をけんかしているんだ。」

「あのね、キツネさん、私が先に見つけたごちそうなのに、横取りしようとしているんだよ。」

「違うでしょ!横取りしようとしているのはそっちでしょ。」

やっぱりゆずりません。

そこでキツネは、「分かった、分かった、僕が半分にわけてあげよう、もう、けんかはやめて、天秤を持って来なさい。」

キツネはごちそう二つをわけて、天秤にかけました。

「あれ、右の方が重いぞ。」

右の方を少しちぎって食べました。

「今度は左が重いぞ。」

左の方を少しちぎって食べました。

「何だ、今度は右が重くなった。」

右を食べました。

こうして、キツネは天秤にかけながらかわりばんこに右左と食べました。

二匹のネコは目を丸くしてみていましたが、天秤のごちそうは豆粒ほどの大きさになってしまいました。

二匹のネコは、私たちけんかしないで仲良く分けて食べてばよかったと後悔したという話です。

「ずるいキツネ」という話です。どうですか、けんかばかりしていると、全然関係ない人に物をとられてしまう。という話です。皆さんの生活の中でもあるでしょう。兄弟げんかをして、おうちの人に取り上げられしまったことも多いのではないでしょうか?ゆずらないとお互い良いことはありませんね。今日はイソップの中の「ずるいキツネ」のお話をしました。

6月19日(月)「季節の話」

 梅雨の時期を迎えました。「梅雨」とは梅の雨と書きますが、梅の実が熟するころに降る雨なのでこのように言われるようになったといいます。

農家の人にとっては、田植えをした後のたっぷり降る雨は稲の生長に欠かせないので恵みの雨です。

また、この時期の季節の言葉で「麦秋」があります。この時期に麦を刈るからです。秋にお米を刈る光景と似ているからかもしれません。俳句の季語として覚えておくといいですね。

さて、雨が多く降る時期、「晴耕雨読」という言葉があります。晴れている日は、しっかりと畑を耕し、雨の降る日は静かに本を読んで過ごすという意味です。「自然に逆らわず、その日の天候に従って過ごしましょう。」ということなのかもしれません。皆さんも晴れた日は、太陽を浴びて外でしっかり遊びましょう。そうすると骨も強くなるし、体も丈夫になります。しかし、雨の日は、静かに雨の日ならではの過ごし方をしましょう。今年度から、読書目標が各学級に掲示してあるのをみていますか?6月は「自然に関する本を読もう」です。是非自然に関する本を読んでほしいと思います。新しい学年になって、本を一冊も読んでいないという子がいたら、雨の日は是非本を読んでほしいと思います。また、雨の日に廊下で思いっきり走っている人を見かけます。廊下は湿っていて滑りやすくなっています。「晴耕雨読」その日の天候にあった生活をしたいものです。

そして、今週の水曜日は、夏至です。1年で、昼間がもっとも長く、夜がもっとも短い日です。反対の昼間がもっとも短くて、夜が長い日をなんて言ったか覚えていますか。冬至でしたね。冬至にはカボチャを食べる風習がありますが、さてこの夏至も関西では「タコ」を食べる習慣があるそうです。田んぼに植えた稲が、タコの足のようにしっかりと根付くようにとの願いがあるそうです。

今週は、梅雨の話と、今週の水曜日の夏至の話をしました。

6月12日(月)「進んで勉強する子」

 6月は、じっくりと落ち着いて生活してほしいと、先週、話しました。

さて、有馬小学校の教育目標が各教室に掲示されています。

一つ目は、自ら学ぶ子、二つ目は思いやりのある子、三つ目は心と体の健康な子です。

 今日は、自ら学ぶ子のことについて話します。

ドラえもんの最終回のお話です。最終回はいくつかのお話があるとされていますが、その一つをお話します。

 ある日ドラえもんが動かなくなってしましました。未来の世界からドラミちゃんを読んで原因を調べた所、バッテリー切れがその原因だと分かりました。のび太くんはバッテリーを換えてもらおうとしましたが、このままバッテリーを換えるとドラえもんの記憶が消されてしまうとドラミちゃんから聞かされます。バックアップを取ろうにも方法が分からず、このままでは大切なドラえもんを失ってしまします。

 そこでのび太くんは、猛勉強、猛勉強、猛勉強をしました。そしてやがてはトップクラスのロボット博士に成長しました。

 ロボット博士になったのび太くんは、努力の末に、ついに記憶メモリーをそのままにして修理することに成功しました。修理完了したドラえもんのスイッチを入れると、ドラえもんがいつものように「のび太くん、宿題は終わったのかい?」

と復活しました。

 のび太くん立派ですね。勉強があんなに嫌いだったのに、ものすごく勉強しました。そしてロボット博士にまでなってしまいました。皆さんものび太くんのように自分から進んで、たくさん勉強してほしいと思います。

 そして、のび太くんが立派なのは、友だちのことを心から大切に思っていたことです。なんとしてでも大切な友だちであるドラえもんをもとに戻したい。その思いは人一倍強かったのではないでしょうか。友だちを大切にする思いから、嫌いな勉強に正面から取り組みました。友だちを大切にすることは、自分自身も成長させるのですね。

 私は、最終回ののび太君のように、皆さんにすすんで勉強してほしいと思います。友だちを大切にしてほしいと思います。

5月22日(月)「運動会」  

今週の土曜日には運動会があります。是非力一杯頑張って練習の成果を出してほしいと思います。

さて、急に暑くなりました。皆さんの体も毎日の運動会の練習で疲れていることと思います。ですから、たっぷり睡眠をとること、ご飯をしっかり食べること、練習前には水分を摂ることをしっかりしてください。運動会では、自分の力が十分に発揮出来るように体調を整えてください。

さて、運動会、楽しみな子もたくさんいると思いますが、中には運動会は嫌いという子もこの中にはいるかもしれません。

「走るのが遅いから」という理由かもしれません。

確かに運動会は勝ち負けがはっきりしています。足の速い子はリレーの選手にもなれるし、短距離走でも1位か2位、足の遅い子にとってはうらやましいことでしょう。でもよく考えて見ると、人間は得意なこと不得意なことは必ずあるのです。絵が上手、ピアノが上手、かけ算が速く覚えられる、字が上手、誰とでも仲良くなれる、小さい子の面倒がみるのが上手、等友達より、出来ることが必ずあるものです。同じ運動でも走るのは苦手だけど、水泳なら得意、鉄棒なら得意ということもあります。

ですから、皆さんは今、学校という場所で、いろいろなことをたくさん経験して得意なこと、夢中になれることを見つけてほしいと思います。

 

話は変わりますが、みなさんは将棋のプロになった藤井聡太さんを知っていますか?14歳2か月でプロの棋士になりました。今17連勝中です。藤井さんは、5歳の時、おばあちゃんがくれたおもちゃの将棋に夢中になり、あまりにも夢中になったので将棋を少し指すおじいちゃんも負けてしますので、おじいちゃんが、近くの将棋教室に連れて行ったそうです。それからは将棋一色、小学校の頃は夏休みも、土日も将棋の大会や合宿に参加し、家では、将棋に関する新聞記事を読みふけったそうです。夢中なことを見付けて夢中になった結果、今や将棋の名人と戦って次々に、勝っているのです。

 

さて、今度の運動会では、競技や表現はもちろんのこと、たくさんのことを経験してほしいと思います。

「友達と協力する」「任されている係を責任もってする」「応援を一生懸命する」

など、教室の勉強では経験できないことを、経験してほしいと思います。

そして、最後に運動会で頑張っている友達をみんな見つけてほしいと思います。それでは土曜日皆さんの最後まで頑張る姿を楽しみにしています。

5月15日(月)「ツバメ」

土曜日、日曜日は、神田まつりでしたね。土曜日は、100人近くのみなさんがこのお祭りに参加しました。 この神田まつりは、日本三大まつりの一つと言われていて2年に一度開催されます。108基の神輿が神田明神に宮入します。有馬小学校のみなさんが4基の山車を引いて日本橋三越前まで歩きました。なかなか出来ない経験です。今回参加出来なかった人は、是非再来年参加してください。

 さて、次の日曜日、21日は、昔の暦で言うと「小満」です。田畑の実がなり始め、花や虫が躍動する時期です。そういえば、蟻やダンゴムシなども活発に活動していますね。

 

さて、今日は最近よく見かけるようになった鳥の話をします。「ツバメ」の話です。

皆さんツバメを見たことがありますか?大きさは17㎝くらいです。毎年、南の国から春になるとやってきます。季節ごとに場所を変えて移動する鳥「渡り鳥」の一つです。

だいたい3000㎞を飛んできます。東京から沖縄県までが1500㎞ですからその2倍の距離です。あの小さな身体で長い距離を飛んで、ツバメは同じ町、同じ軒下の巣に帰って来るのです。

 

ツバメは、人間や作物の害となる虫をとって食べるので益鳥、つまり役に立つ鳥と言われ、昔からとても大切にされてきた鳥です。また、軒下に巣を作るとその家から病人が出ないとか、良いことがあるとか、大金持ちになれるとか、縁起が良いと言われてきました。

ですから昔から、私たち人間は、ツバメたちをやさしく見守り、大事にしてきたのです。(子どもがツバメの巣をいたずらすると叱られました。)

では、なぜ人間の住む家の軒下にツバメは巣作りをするのでしょう。

 それはまた、ツバメは戦うことが苦手で、くちばしは短く、身体も大きくなく、相手を脅す大きな鳴き声もありません。大切な巣を守り通す力を持っていないのです。そんなツバメたちが選んだ方法は、私たち人間とともにいることでした。ネコやヘビ等の天敵はもちろん、カラスなど他の鳥から襲撃を防ぐために、人間の家の軒下に巣を作っているのです。

人間の家の軒下にやってきたツバメは、巣を作るため、材料のわらや小枝、泥などをせっせと運んできます。

巣が出来ると卵を産みます。4個から5個くらい産みます。ヒナがかえるとツバメのお父さんお母さんは大忙しです。ヒナが飛べるようになるまで、せっせと餌の虫をつかまえて運んできます。一羽のヒナが、飛べるようになるまで食べる虫の数は、2000匹だそうです。ヒナが5羽だったら、なんと10000匹の虫を運んで来ることになります。

それだけの虫を探すのは大変なことです。それを毎日コツコツと行ってツバメのお父さんとお母さんはヒナを育てるのです。ヒナが巣立つまでに10000匹もの虫を食べさせているのです。

 今日は、ツバメの話をしました。ツバメが巣を作っている場所を見つけてみて下さい。

5月7日(月)「開校記念日」

連休が終わりましたね。今月の27日、あと3週間後には、運動会があります。本格的な練習も始まります。ゴールデンウィークでのんびりしていたという人も生活のリズムを整えて、運動会に向けて頑張りましょう。

さて、5月1日は、どういう日だったか、覚えていますか?

有馬小学校が開校した日、開校記念日です。今から144年前に有馬小学校ができました。

明治6年に誕生しました。東京では、6番目にできた、大変歴史の長い、伝統のある学校です。

そして、有馬小学校は、公立の小学校の中では、個人の名前が付けられている大変珍しい学校です。簡単にいうと、「有馬さん」という苗字の人が学校を建てるためにたくさんのお金を寄付してくださったので「有馬」小学校になったのです。

 今日は、どのようにして有馬小学校が誕生したかお話します。

  学校の近くにある水天宮を、みなさんは、知っていますね。

水天宮は、安産の神様として広く知られている神社ですが、その水天宮の本宮は北九州の久留米藩にありました。第9代の有馬頼徳公(ありまよりのり)が、久留米から分霊して、有馬家の屋敷神として祀ったのがそのはじまりでした。江戸時代のことですが、当時、有馬家の神様にお参りすると、安産になるといううわさが江戸の街中に流れ、有馬家の塀越しに賽銭を投げこむ人が後を絶ちませんでした。そこで、有馬頼徳公(ありまよりのり)は、屋敷を開放して神社、水天宮を作ったのです。

明治5年、水天宮の第11代有馬忠咸公(ありまよりしげ)公の時、日本で初めての学校制度が出来ました。それまでは、学校というものがなくて、私塾とか家塾で一人か二人の先生が、子どもたちに普段の生活で役に立つ勉強を教えていました。この有馬小学校の近くにも9つ位あったと言われています。当時の人達は、立派な国にするためには、教育をみんなに広めることが大切と考え、学校制度を作ったのです。明治6年、この地域に私立幼童学所が出来ました。生徒は30人ほどでした。この時、水天宮の第11代有馬忠咸公(ありまよりしげ)公が、幼童学所の開校を大変喜び、学校を作るお金として、今のお金にすると2千百万ぐらいと毎月62万円ずつを寄付してくれました。そこで有馬様がたくさん寄付してくれたので、「有馬小学校」と名付けられたのです。

 それから、144年という年月が立ちました。

 その間には、関東大震災では、校舎が消失、第二次世界大戦では、集団疎開もしました。

多くの困難があって今の有馬小学校があります。有馬小学校には、4代にわたって有馬小学校を卒業した方もいると聞きます。伝統のある学校に通っていることに誇りをもち、みなさんもこの有馬小学校で、たくさん勉強し、友達と仲良く過ごし、有馬小学校をますますよい学校にしてほしいと思います。

みなさんもこの「有馬小学校」の歴史、秘密をぜひ調べてみてください。

4月24日(月)「マナー・決まり」

 

先週、私は、5年生、6年生の遠足に出かけました。

5年生も6年生も、遠足の約束を守り、グループで楽しく過ごすことが出来ました。

また、お弁当やおやつの時間のあともごみのしまつをしっかりして、きれいなもとの状態にすることが出来ました。自分が出したごみは、自分でしっかりかたづけるということは当たり前のことですね。また、おやつも決まった時間に食べ、アレルギーのある子もいるのでおやつは交換しないという決まりも守っていました。

 

 さて、何年か前にあった話です。ある市で公園の花壇にチューリップがたくさん咲きました。花が終わって、球根が出来る頃、その公園で働いている公園課の人達が、たくさん球根が出来たので、是非、街の人たちに、球根をわけてあげたい。球根をただ配るよりも、チューリップを抜いてもらって、街の人たちに喜んでもらおう。と考えました。早速ポスターを作りました。

 

 

 チューリップの球根を差し上げます。

◯月◯日

10時~

公園の花壇のチューリップに出来た球根を差し上げます。

ほしい方は、10時に公園入り口に集まってください。

尚チューリップは抜くので移植ベラ、軍手をお持ちください。

 

 

するとどうでしょう。予想よりも多くの街の人たちが集まりました。

はじめは並んでいたのですが、ある人が、開始前に勝手に公園に入り込んで、花壇のチューリップを入り抜き始めました。するとそれを見ていた他の人もどんどん勝手にチューリップを抜きだしたのです。

 開始時刻の10時には、何と1万本以上もあったチューリップがすっかり抜かれてしまいました。

 時間通り来た人たちはとても怒りだしました。公園課の人達に文句を言ってきました。

 

公園課の人たちは、街の人たちに喜んでもらおうと思ってこの事ことを考えたのに街の人たちに怒られました。花壇も荒らされました。その結果、次の年からはこの催しは中止となりました。

 遠足のおやつもそうです。決められた時間の他に、勝手に食べたり、出たごみを散らかしたり、おやつを交換したりすると、おやつを持ってきてはいけないことになってしまうのです。

マナーが悪かったり、決まり守らない人がいると、決まりが出来たり、せっかく喜んでもらおうと考えた事も、台無しになったりします。

 連休中、皆さんは、電車に乗ったり、公園に遊びに出かけたりする事が多くなると思います。みんなが楽しめるように、他の人が嫌な気持ちにならないように、マナーや決まりは守ってほしいと思います。

 4月17日(月)「北風と太陽」

 新しい学年になって始めての朝会です。

1年生は、まだ1年生を迎える会が終わっていないのでここにはいません。私は入学式の時に昨年度、みなさんが投票して決めた「ありまん」を1年生に紹介しました。

「ありまん」は心を温かくしてくれるのでしたね。ありまんのように心が温かい子になってほしいと話しました。温かい声がけが出来る子になってほしいと話しました。みなさんも温かい声がけできる子になってほしいと思います。

友だちが失敗したり、泣いていたりするとき、「大丈夫?」「ドンマイ!」と声をかけられる子です。友だちの失敗を笑ったり、攻めたりする子ではありません。

 

イソップ物語の「北風と太陽」のお話をします。

北風は太陽に言いました。

「あの旅人の上着をどちらが先に取りさる事が出来るか競争しよう。」

北風は、力いっぱい風を吹きつけました。

旅人は寒さに震え、上着で体をぎゅうっとくるみました。

北風は、もっと強く吹きつけました。

しかし、旅人は身を守るように上着を巻きつけました。

今度は、雲の合間から太陽が現れました。

そして、旅人をさんさんと照らしました。

旅人は体が温かくなって、気持ちよくなり、汗も出てきて、上着を脱ぎました。

 

なぜ北風は、旅人の上着を取り去る事に失敗して、なぜ太陽は成功したのだと思いますか。

 

新学期が始まり、まだ、うまくお友達と話せなかったり、一緒に遊べなかったりする子もいると思います。自信がなくて、小さな声でしか話せない子もいるかもしれません。そんなとき、大きい声で「きこえません」とか「何をいっているの?」とかそのような子を笑ったり、攻めたりすると相手は、ますます、心を閉ざしてしますのです。

 だから皆さん、クラスでみんなと仲良くできない友達を見かけたら、北風のように無理、無理、心の上着を脱がせるのではなく、うまくできないからといって強く注意したりするのではなくて、太陽のように温かい言葉、やさしい言葉をかけてほしいと思います。そうすると、心を閉ざしている友達はきっと心の暑い上着を脱いでみんなと仲良くなります。

やさしくて温かい言葉がかけられる「ありまん」のようであってほしいと思います。