校長先生の話(30年度)
3月25日「修了式」
今日は修了式です。進級おめでとう。1年間がんばりましたね。
1年生、1年生は、学校生活に慣れ、授業時間、落ち着いて授業を受けている事は大変立派です。
有馬小学校の一員として、有馬小のきまりを守り、担任の先生の言う事をしっかり聞いていました。頑張りました。最初のうちは好き嫌いが多く食べられたかった給食も今は残さずもりもりと食べる子がほとんどです。幼稚園、保育園の子が来たときもとてもやさしくすることが出来ました。1年生を迎えるための出し物も頑張っていますね。もうすぐ幼稚園、保育園の子が1年生になって、入学してきます。
きっとやさしいお兄さんお姉さんになると思います。
2年生、一階の教室で過ごしました。とても落ち着いて、勉強したり、静かに給食を摂っていたりしました。生活科では学校の回りの地域にでかけ、水天宮さんをはじめとしていろいろなお店を探検し、グループで協力して発表することも出来ました。かけ算九九も頑張って最後まで覚えました。また、3組は途中で担任の先生が代わるということもあったけど落ち着いて生活することが出来ました。初めての学級編制があります。友だちをたくさん作って、これからも仲良く過ごしてほしいと思います。
3年生、3年生は中央区の町の事、地域の事をたくさん勉強しました。春にはさつまいもの苗を植えに柏学園に出かけました。社会科見学では、中央区の街を見学したり、隅田川のほとりを船にのって、見学したりしましたね。有馬小学校の昔や昔の暮らしも勉強しましたね。そして、全校で一番給食を残さず、食べるのが3年生でした。おかげでとても元気でした。とてもエネルギッシュな3年生です。その力を4年生になっても発揮してください。4年生になるとクラブ活動も始まります。楽しみですね。
4年生は、初めての宿泊、柏学園学習では友達と協力する大切さを体験しましたね。キャンドルサービスもしましたね。4年生になってダブルタッチ、金管バンドに入り積極的に練習している姿も頼もしかったです。6年生の送る会での出し物もとても楽しかったです。また、4年生は5年生、6年生と一緒に145周年式典に出席しました。高学年になるという意識が育ったと思います。4月からは、高学年5年生となります。6年生を支えてください。
そして5年生。
5年生、金曜日の卒業式は在校生代表として大変立派な態度でした。呼びかけ、歌声には感動しました。4月からの活躍が楽しみです。5年生はこの1年、学校行事の運動会、展覧会をはじめとして、委員会活動、クラブ活動、縦割り班等、常に6年生を助けながら活動していました。6年生を送る会では、中心になって会を進めました。夏には臨海学校にも行きました。また、地域のお祭りにも数多く参加し、地域のみなさんのお手伝いをしましたね。地域で自分たちができることを考え、実行しました。記念式典も大変立派でした。次は最高学年です。下級生をしっかりとまとめてください。期待しています。
皆さんは、この1年、頑張りました。今年度は、有馬小145周年の年でもありました。それぞれの人が、伝統と歴史のある有馬小学校ですごしていることにほこりをもったと思います。春休み中の4月1日には、新しい元号が発表されます。新しい元号のもとみなさんには、新たな有馬小学校を築いてほしいと思います。
また、みなさんが、元気に学校に来ることが出来たのは、家族の皆さんのおかげだと思います。こうして無事、1年間過ごせたのは、家族の皆さんの応援があったからこそです。
しっかり感謝してほしいと思います。春休み中は、元気に事故や病気にならないように過ごしてください。
3月18日
3月11日
3月4日「耳の話」
昨日は、 3月3日 ひな祭りでしたね。ひな人形を飾るのは、お家に生まれた女の子が元気に育ちますように、病気やけがをしないように、おひな様たちに見守ってもらうためおひな様を飾るのだそうです。
さて、3月3日は、また耳の日でした。
耳には3種類の耳があると言われています。
「鉄砲耳」「ざる耳」そして「財布耳」です。
「鉄砲耳」というのはたとえば競技で使うピストルの音、勢いよく音が抜けてしまうように話が抜けてしまう耳の事です。
「ざる耳」というのは、ざるから抜けてしまうように話が少ししか残らない耳の事です。
そして、最後に「財布耳」というのは、財布にしっかり収まるように聞いたことを忘れない耳であることです。
「財布耳」のように心を込めてしっかり話を聞くようにしてほしいと思います。
有馬小学校にも「きくまん」があります。「きくまん」は、
①話をしっかり聞く
②同じ考えか、違っていたらどこが違うのか考えながら聞く
③分からないときは分かった振りをせず、相手にわからないところを聞く
④話している人ではなく、話の中身をよく聞いて自分で考えて判断する
ことが出来ます。改めてこれらのことができているか確かめてください。
前にも話しましたが、「聴く」という事を身につけてほしいと言いました。
「聴く」です。「聞く」と「聴く」。「聞く」は門の間から聞こえてくるという漢字ですが、この「聴く」は、耳と目と心で聴くことです。この「聴く」が身につくと、自分と違っている意見を知ったり、相手の伝えたい事がよくわかったりします。皆さんの耳が「財布耳」で、「聴く」ということを身についてほしいと思います。そうすれば、ハートまんになります。今日は、耳の日に「聞く」話をしました。
2月25日(月)「画竜点睛」
2月も今日も含めると、あと4日で終わりになります。今週の金曜日は3月に入ります。春はもうそこまでです。さて、先週の火曜日が、19日「雨水」雨の水と書きます。今まで雪が降っていたけれど、これから雨に変わり始めますよ。雪が溶け始めますよ。という意味です。そして、来週3月6日は啓蟄です。土が暖かくなって、冬眠していた虫が穴から出てくるころという意味です。ミミズとかが出てくる訳です。そしてみなさんは、後18日学校にくると春休みに入ります。
さて、話は変わりますが「画竜点睛」という言葉があります。
昔、中国の絵の名人が寺の壁に2頭の竜を書いたのですが、なぜだか目を書き入れませんでした。人々が「なぜ目を書き入れないのか」と聞くと「目を書き入れるとすぐに飛んでいってしまうから」と言ったそうです。人々が本気にしないので絵の名人は目を書き入れたところ、たちまち竜が天に昇ったという話です。物事を完成させるための最後の大切な仕事という意味です。
それが転じて「画竜点睛を欠く」という言葉があります。意味は、ほとんど完成しているけれど、最後の最後の肝心なところが抜けているために全体がだめになってしまうということです。
たとえば、料理、最後の味付けで塩をたくさん入れすぎて、辛くなったり、お習字では最後の学年、名前を書くところで失敗したり、せっかく絵の具できれいに塗ったのに乾かないうちに持ち歩き、絵の具が流れてしまったりすることです。このような経験は、だれでもあるでしょう。最後の最後に失敗してしまうことです。
後、一ヶ月でみなさんは、新しい学年になります。1学期、2学期、3学期の今まで、勉強や運動に頑張っても最後の最後に決まりを破って注意されたり、勉強では、例えば算数ドリルなど最後のページまで仕上げなかったり、交通事故に遭ったり、けがをしたり、病気になったりしないように、最後の最後まで気を抜かず、画竜点睛を欠くという事のないようにしっかりと最後の仕上げをしてほしいと思います。
2月18日(月)「ひとりぼっちのハリネズミ」
土曜日の式典は、4年生から6年生まで参加しましたが大変立派でした。歌声も素晴らしく、参列した地域のみなさんや保護者のみなさんが感動していました。涙を流していた方もいました。
さて、今日は「一人ぼっちのハリネズミ」という話をします。
一人ぼっちのハリネズミが手紙を書きました。ゾウやカメ、モグラたちのことを考えながら、
親愛なる動物たちへ
ぼくの家に遊びにくるよう、君たちみんなを招待します。
・・・・・でもだれも来なくて大丈夫です。
ほかの動物たちと上手くつきあえない孤独なハリネズミが、誰かを招待しようと思って書いた手紙です。
ハリネズミは、自分の針が嫌いで、それが原因でみんなに嫌われると思っています。近づくと、相手を傷つけてしますからです。好かれるために針がなくなった自分も想像しますが、かなしい気持ちになるばかりです。
針の代わりに翼があったら友達も出来るのにとも思います。
訪問する動物たちを想像してそのために喜ばせることも考えます。
相手のいうとおりに行動する。話を合わせる。雲の上までそびえ立つケーキを作る。
嫌われることを怖がって相手の気持ちばかり考えたら自分が疲れるだけと気がつきます。
そして、ハリネズミはやっぱり、ぼくは、だれも尋ねてきてほしくないんだという結論に達するのです。自分の殻に閉じこもった分けです。
冬がきて、予期せぬお客が訪れます。
「なんとなく、君が喜ぶと思って」とリスが訪問したのです。その訪問はとても自然なものでした。特別なことをしなくても、お互いがありのままで心地よい時間が過ぎました。
リスは招待されたからきたのではありません。
心配や気遣いで訪問をしたのでもありません。
「なんとなく、君が喜ぶかもしれないと思って」素敵な理由ですね。
「また、会おうね」ハリネズミは、自分がしるもっとも素敵な言葉を胸に安心して長い冬眠に入ります。
お互いがそのままでいることが嬉しい、と思える友達、欠点と思っていることもあなたらしさといってくれる友達がいたら嬉しいですね。
学級で一人ぼっちになっている友達は、自分に自信を失っているのかもしれません。自分なんか嫌われ者だから、とおもっているのかもしれません。
もうひとつ、みなさんは、「ぞうさん」の歌を知っていますね。「ぞうさん、ぞうさん、お花が長いのね。そうよ。母さんも長いのよ。」これはぞうの子どもが鼻が長いと悪口を言われた時の歌なのだそうです。そんなとき、ぞうの子どもは、しょんぼりしたり怒ったりしないで、世の中で一番大好きな母さんも長いんだよ。とほこりを持って答えたのです。
だれでもそれぞれのよさを持っています。互いを認め合ってほしいと思います。
2月4日(月)「節分」
昨日は、節分でした。節分の次の日の今日は、4日は立春 暦の上では春です。今日は春一番が吹き、気温も4月中旬の頃の気温になるそうです。だからといってこのまま春になるのではなく「三寒四温」段々に春になっていくのです。春は確実に近づいています。
さて、節分ですが、まめまきをすることで鬼が逃げると言われています。
昔は立春が年の初めと言う事で、立春の前の日に豆をまき、邪気を追い払い新年を迎えようという行事でした。この行事は、1300年前も前からやっていたという記録があります。
なぜ、豆をまくのかというと、豆という字は「魔滅」に通じ、鬼にぶつけることに邪気を追い払い、一年の無病息災を願う意味合いがあるからです。豆は自分の年齢分だけ、または一つだけ多く食べると、体が丈夫になり、風邪をひかないといわれています。
心の鬼の誘いに全部勝つ事は難しいけど「今、心の鬼がささやいている、誘惑している」とまずは思い、鬼の言うことを聞いたらどんなことが起きるか考え、心の鬼に勝ってほしいと思います。みなさんのお家ではどんな豆まきをしていますか。たいていは大豆を煎ったものなのですが、北海道や東北地方では、落花生をまくところもあります。私は、宮城県の出身なので落花生をまいていました。だから東京で暮らすようになった時、大豆をまいていたので驚きました。
落花生は、からが大きいですから、大豆よりひろいやすく、地面に落ちても汚れないという良いところがあります。北海道や東北地方は大雪の時期なので人々の知恵で落花生になったのでしょう。
また、地方によっては、「鬼は内」というところもあるそうです。
もうひとつびっくりする話をしましょう。豆まきをしないでも鬼が逃げると言われる家があります。その家は「渡辺」という名字の家です。昔渡辺綱という人が大江山と言われるところに棲む鬼をやっつけたのです。それで、鬼は「渡辺」という名前が怖いので、その家には行かないので、豆まきをする必要がないといういわれもあります。この中にも渡辺さんがいると思いますがどうですか?
今日は節分の話をしました。
1月28日(月)「大寒 春を待つ桜」
今が、一年で一番寒い時期です。寒さが厳しくなって、インフルエンザの猛威を振るっています。さて、今週の金曜日から2月です。私は、3学期は残り少ないので、一日一日を、計画的にしっかりと過ごしましょうと話しました。計画通り、進んでいますか。
さて、3学期はこのように寒い冬と、そして、暖かい春を迎える学期です。
最近は、滅多に雀などの鳥は見かけなくなっていますね。厳しい冬の間、鳥や虫たちは、じっと息を潜め、冬の寒さに耐えて頑張っています。動物も植物も昆虫も全ての生き物は、みんな春が来るのを待っています。
では、皆さんのよく知っている桜の木はどうなっているでしょう。今は、すっかり葉も落ちて、枝ばかりに見えますが、よく見ると固いつぼみがしっかりとついています。この寒い冬の間じっと耐えて、地面から吸った養分を蓄え、暖かい春を待っているのです。そして、暖かくなって春が来ると一斉に咲き始めるのです。桜が咲く時期、一年のうちでも最も華やかに見える春ですが、しかし桜の木は、花が散った時から、枝を伸ばし、葉を茂らせ、つぼみをふくらませ、準備をしているのです。
一年生が植えたチューリップもそうですね。今は、鉢をのぞいても土しか見えませんが、土の中で球根は、養分を蓄えて、春咲く準備をしています。
植物にとっては、目には見えないけれど、次の季節に美しい花を咲かせるために養分を蓄えている季節がこの冬です。
植物は、こうして寒い冬をじっと耐えながら、3ヶ月後に訪れる春に花を咲かせるために準備をしているのです。
皆さんも、桜や、チューリップが咲く頃、6年生は中学生に、1年生、2年生、3年生、4年生、5年生はそれぞれ、1年ずつ進級し、新しい1年生をこの有馬小学校に迎えます。
そこで大切なことは、4月になれば進級することではなくて、この3学期、寒い冬のこの三ヶ月間に何か一つでも良いので、目標をもって、根気強く、がんばってほしいと思います。
まずそのためには、何をしていかなければならないか考えましょう。方法が見つかったら、具体的に数字を決めてそれを実行しましょう。たとえば、毎日本を30分間読むとか、毎日100回縄跳びをするとかです。まず毎日行うことを3日間続けましょう。そうすると生活にリズムが生まれてきます。3週間続けると手応えや自信が生まれます。そして3ヶ月、桜やチューリップが咲く頃に成果が現れたり、生活の一部になっていたりすることでしょう。
寒さに負けず、目標をしっかりたてて計画的に1日1日をすごしてほしいと思います。
1月21日(月)「有馬小の昔」
昨日は、大寒でした。今が一番寒い時です。先週は、3学級が学級閉鎖になりました。
今日は全学級が揃っています。まだ、インフルエンザが流行しています。十分気をつけてください。また、今日は、満月です。冬の空で空気が乾燥しているので良く見えると思いますので観察してください。
さて、開校145周年を迎えるに当たって、みなさんで決めたテーマは、「知ろう、つなごう145年の時間(とき)をこえて」というテーマです。
みなさんは、このテーマのもと有馬小学校の歴史について、今、グループで調べています。今週の土曜日には、調べたことを保護者のみなさんや、友達に発表します。楽しみにしています。では、今日は私の調べたことをみなさんに伝えます。
さて、私も調べたことをここでみなさんに話します。
さて、有馬小学校は明治7年に出来たことはみなさん調べて分かっていると思います。
さて、明治の前はどんな時代だったか知っていますか?そうですね。江戸時代です。
明治時代は、この東京は、江戸から東京になり。明治時代の初めは、文明開化ともいわれて、西洋のものがどんどん入ってきました。髪型では、「散髪令」が出され、男の人は、ちょんまげが切られ短髪になりました。着るものも着物から洋服、はくものも草履から靴とずいぶん変わりました。パンや牛鍋を食べるようになったのも明治に入ってからです。服装や食べるもの髪型など目に見えるものが大きく変わったのです。そのような明治のはじめに有馬小は誕生しました。明治は44年続きました。
明治から昭和にかけての話です。この頃は、商人の町として大変栄えていた頃で、水天宮前、人形町、蛎殻町各停車場に何本もの路線の市街電車が走り、特にロイヤルパーク前の土州橋から三ノ輪車庫前はスリが多発する程の混み合いだったそうです。人形町商店街では、東京名物もなった、毎月15、16日と特売日がありました。それは、人形町一帯の商店街の各商店主が集まって、一店一品に限って、利益度外視の特売品を売ろうというものでした。そして、それは、各店が勝手に特売品を決めるのではなく、話し合いによって、各商店事、異なった品物を売るというものでした。お客は、自分の必要な品物別によって各商店を周り、特売品をばかりを買えば大きな得をします。東京中、その噂が広まり人形町商店街に多くのお客が集まりました。商店主が知恵を出し合い、話し合った結果、ますます人形町商店街は繁栄したわけです。更に水天宮のご加護を受けている人形町の商人はお客様の満足と賞賛を得られる品物を厳選したとも残されている文献に書いてありました。
それは、今でも、各町会が協力して集まって行う、五のちゃん運動会や人形町子供餅つき大会にも生かされているのかもしれません。
昔の地域の人達が知恵を出し合い、この地域を繁栄させたように、みなさんも知恵を出し合い、有馬小をよりよい学校にしていってほしいと思います。
1月8日(火)「始業式の話」
冬休み中には、新しい年を迎え、気持ちを新たに夢や希望をもったことだと思います。
今年は平成の時代が終わって新しい元号になります。どんな元号になるか楽しみですね。
あらためまして、あけましておめでとうございます。
「一年の計は元旦にあり」という言葉があります。物事を始めるに最初にきちんとした計画を立てる事が大切だという事です。 今日は、今年の学校で過ごす一番、最初の日、学校での計画、めあてをきちんと立てて欲しいと思います。
三学期は、1年のまとめの学期です。1学期、2学期学んだことを3学期はまとめる時期です。1.2.3.4.5生は54日、6年生は53日間しかない3学期です。1日1日を大切にするためにも計画をしっかり立てて下さい。
さてみなさんは、お正月を過ごしたわけですが、正月の正という文字は、「一に止まる」と書きます。「思いつきで失敗してはいけない感情のあるがままに行動してはいけない。走り出す前に一度立ち止まって考えよう。」という意味が込められています。
今年は「猪年」です。猪と言えば「猪突猛進」とこの言葉の教えも「正しい」という言葉の教えに似ています。「猪突猛進」という意味は、猪が直線的に突進するように目標に向かってがむしゃらに進むことを、また向こう見ずに猛烈な勢いで突き進むことがその意味です。目標に向かってまっすぐに突き進むことも大切ではあるけれど、周りの状況を把握したり、配慮したりすることが必要という教えです。
何か行動するとき、行動したその結果がどうなるか、想像することが必要です。友達に何かを伝えるときもそうです。感情が高ぶっていたりすると、十分に自分の気持ちが伝えられなかったり、言ったことばが、相手を傷つけたりすることがあります。後で後悔する前に行動する前には、思いつきではなく、もう一度考える余裕を持ってほしいと思います。
「正」という字を常に頭の片隅に入れて行動しましょう。
さあ、新しい年が始まりました。今年も元気で楽しく過ごしましょう。
12月25日終業式「残心」
今日は、2学期の終業式です。
2学期は81日間ありました。
展覧会、有馬ラソン、と大きな学校行事がありました。他にも4年生は柏移学園動教室、6年生は本栖移動教室にも行きました。みなさんは、社会科見学にも行きましたね。
嬉しいこと、楽しかったこと、頑張ったこと、悔しかったことがたくさんあった2学
期でしたね。
さて、これは、何と読むのでしょうか?「ざんしん(残心)」と読みます。
残心とは、字の通り「心」を「残す」という意味で、日本に昔から伝わり、大事にしている考え方です。
日本で昔から行われてきた「武道」。剣道とか弓道ですね。それとお茶をたてたり(茶道
)お花を生けたり(華道)するときなどで使われている言葉です。一つの動作を終えた後でも心が途切れないという意味です。
剣道では、相手に「おめ-ん」と打ち込んで一本とって勝ちになっても、しばらく緊張感を解かずその構えをしたままでいますね。あれが「残心」です。
お茶では、お客が帰ったとたんに大声で話し始めたり、急いでさっさと片付け始めたりするのではなくて、帰って行くお客が見えなくなるまで、ずっと見送ります。その後、一人静かに茶室に戻り、お茶をたてて、今日のお客を思い出すというのが「残心」です。
つまり、やり終えたあと、「おわったあー!」とすぐに気持ちを終わらせてしまうのではなくて、取り組んでいた時の一生懸命の「心」をしばらく「残す」のです。そうすることにより、より強いものや、よりよいものになり、もっとよい結果につながるのです。
皆さんも、今年の勉強は今日で終わりますが、「今年一年がやっと終わった」という気持ちで終わりにするのではなく、今年一年を振り返ってみてほしいと思います。
本当に勉強を頑張れたのか、本当に友達に優しい気持ちで接することが出来たのか、途中で投げ出さず最後まで頑張ることが出来たか、「心」を「残」し、静かに振り返ってください。
1年を振り返って、よかったこと、よくなかったことを振り返って見てください。失敗したこともあったと思います。
しかし、失敗するのは、もっと成長出来る、まだ伸びしろがある。ということです。失敗を無駄にせず、次に生かして、ほしいと思います。しっかりと振り返ってください。
日本で昔からずっと大切にしてきた考え「残心」皆さんも大切にしてください。
冬休み中は、元気に事故に遭ったり、や病気にならないようしたりして過ごしてください。
12月17日「大掃除」
今週の土曜日は、冬至です。一年で一番昼間の時間が短い日です。また寒さがこれからだと言われています。風邪も流行っているようです。うがい、手洗いはもちろんしっかり食べて十分な睡眠をとってください。
さて、来週の火曜日は、25日は、2学期の終業式を迎えます。
この一週間、皆さんは、学級や、使った教室の大掃除をすると思います。
また、冬休み中も大掃除をお家でする人も多いでしょう。
では、なぜ、新しい年を迎えるにあったって大掃除をするのでしょう。
大掃除が生まれたのは、平安時代頃と言われています。
1年間、日頃掃除出来ない所もしっかり、掃除して、お正月に神様を迎えるという意味があったそうです。
今年のゴミやほこりはもちろんの事、目には見えない所もきれいに掃除して、来年もいい年でありますように、来年こそいい年でありますようにと願いこめながら、昔の人は掃除をして、すっきりした、きれいになった部屋に神様を招いたわけです。
神様が途中で迷わないように「迎える場所はここですよ」の目印として門松を立て、しめ飾りを張り、神様のお供え物として、鏡餅を飾るということです。
さて、皆さんも、学校の大掃除、そして、お家での大掃除を是非、進んでやってほしいと思います。自分の身の回りをきれいにすると気持ちもすっきりして、新しい事を頑張ろうとする気持ちになるものです。
掃除は、教室や家の中をきれいにするだけではありません。自分たちの心もきれいにするのです。掃除はだから「心磨き」とも言われます。
大掃除は、今年お世話になった学校、教室をぴかぴかにして、そして自分自身の心もぴかぴかにきれいにしましょう。
そうすると、神様が来た時、きっと喜んでくれて、いいことをたくさん与えてくれるはずです。
12月10日「大銀杏」
みなさんは、今日を含めて後12日、学校で過ごすと冬休みに入ります。
今、2学期のまとめでテストが多いと思います。テストは、受けておしまいなのではなく何ができて、何ができなかったか、良く見直し、できないところは、できないままにしないでできるまで取り組むことが大切です。
今日は、去年も話しましたが、校庭の大きな銀杏の木の話をします。体育館のそばにある大きな銀杏の木です。今年はすでに12月なのにようやく黄色になってきました。
この銀杏の木は、今のこの校舎が出来た頃から、その長い歴史を見つめてきたものです。
今こそ、この銀杏は、その四季折々の姿を見せてくれ、特に秋は、黄金に輝き有馬小学校のシンボルとなっていまが、この銀杏の木は、関東大震災が起こった大正12年の時、今から100年以上も前ですが、学校に隣接する蛎殻町公園にありました。蛎殻町公園は、その当時、京都出身の豪商、杉村氏の屋敷の庭園でした。震災の夜、火災に追われた近所の人達は、夜になって周りが火の海に包まれたとき、銀杏の大樹の下に避難し、難を逃れました。
銀杏の木は、防火林と言われて、水分を多く含んでいるので火に強いのです。ですから、火の粉から、地域の人達を守ることができたのです。
その後、この庭園は、震災復興計画の中で公園となり、子供たちの遊び場になりました。ところが、公園に今度は、この有馬小学校が建てられることになり、銀杏は、日当たりの悪い、新校舎とビルの間に移植されたのです。それが、今の場所です。かつて、洋々と天空に伸びていた枝が切り落とされ、麻袋で、ぐるぐる巻きになった姿が、当時の人達には、寒々しく見えたそうです。
そこで、その当時の有馬小学校の校長先生をはじめ多くの先生方、そして児童のみんなさんが、関東大震災の時、火の粉を振り払って地域の人達の命を助けた、この大銀杏の木を日当たりが悪い環境の中でも完全に根付かせようと、夏休み中も交代で水をやり、土が乾かないように、みんなで大事にお世話をしました。その結果、次の年の4月には、残った枝から青いものが一斉に芽吹きました。そして、今や、当時のような大樹になったのです。昭和62年の話ですから今から、30年くらい前の話です。
一度は枝を切り取られ、日当たりの悪い場所に移植され、瀕死の状態になったにも関わらず、しっかり根付いた銀杏の木、みんなの愛情によって復活し、今では秋になると黄金色になる銀杏の木の話をしました。
12月3日「消えたカラーペン」
早いもので12月です。1年の終わりです。
12月は「師走」いつもゆっくり歩いているお坊さんも走り回ると言われる月です。
12月は、車の量も多くなるので、交通事故には十分に気をつけてください。
また、2学期のまとめの月です。しっかりまとめの勉強をしましょう。
さて、今日も、先週に引き続き、みなさんに考えてほしい話をします。
A子は、親戚のおばさんからイタリアリア土産でカラーペンをいただきました。
日本製のものとは、デザインや配色がどこか違いとても素敵なものでした。
A子は、学校に持っていきました。すると教室のみんなが集まってきて「いいね。」「どこで売っているの?」「高いんでしょう?」「わあ、すごい!」等、次から次にほめてくれます。A子は、まんざらでもありませんでした。「お土産だからたいしたことはない。」と答えながらもちょっと得意な気持ちにもなりました。するとB子が「学校にカラーペン持ってきていいの?」と言ってきました。友達のC子が、すかさず「カラーペンを持ってきては、いけないという決まりはないよ。」と言い返しました。「でも、学校には必要でないものは持ってきてはいけないんだよね」と、B子は負けず言いました。A子は、羨ましがって言っているんだろう。と心の中で思いました。
それから数日後、朝会が終わり、教室にもどってきました。席に着いたA子は何気なく机の中に手を入れました。するとカラーペンが無くなっているのに気が付きました。「いつもここに入れているのに。」顔がかっと熱くなるのが分かりました。でもA子はこのことを誰かに言うと大騒ぎになると思い黙っていました。 授業が始まってからもカラーペンの事ばかり考えていました。「いったいどうしたんだろう。」「そういえば、B子は、朝会の時遅れてきた、あの時、、、」疑惑の糸をたどっていくとB子にいきついてします。B子を見ると、B子は笑い返してきました。「犯人はB子しかいない。」A子はそう思いました。放課後、A子は、思い切ってB子に「カラーペン知らない?」と聞きました。B子は「あのカラーペン?どうしたの。」と聞き返してきました。
A子は、どうしたら白状させることができるのだろうと思いながらむしゃくしゃしながら家に帰りました。自分の机の上にランドセルを乱暴におくと、なんとそこにカラーペンがあったのです。「あつ、そうか、今日はカラーペン持っていかなかったんだ。」A子は、体の力が抜けるのを感じました。
さて、みなさんは、こんな経験がありませんか?よく探さないで、よく思い返さないで友達を疑ったことはありませんか。ことわざの中に「七度尋ねて人を疑え」という言葉があります。簡単に友達を疑ってはいけない。と言う事です。そして、自分の持ち物の管理をしっかりしていますか。
大切なもの、必要でないものは学校に持ってこないことも大切ですね。
今日は、みなさんも経験があるかもしれない出来事の話をしました。
11月26日「友達」何かが違う
今日は、友達について話します。何人かの友達が集まってこんな自慢話をしています。
何かが違うのです。よく聞いてください。
一人目、ぼくは、なんていうか、思いやりの固まりだってよく人に言われるんだよね。
先週の土曜日も。公園で野球をしていたとき、A君の打ったボールが駐車場の自動車の屋根に当たって、あいつこわがりだから、ぼくが代わりに見に行ってやったんだ。だれも乗っていなかったからよかったけど、屋根がベコンとへこんでいた。でもここからがぼくの思いやりのあるところで、「すなおにあやまったら、運転手さんが許してくれた」って、嘘を言っていってA君のこと安心させたんだよ。
二人目、あなたは、困っている友達のこと見捨てられる?私はできないなあ。
たとえば、昨日図工の時間、先週あれだけ先生がいったのに、Aさんたら、新聞紙とはさみを忘れちゃったの。だけどね、わたし、その時、私が持ってきたのを貸してあげたの。
Aさんったら、今日も算数の時間、定規を忘れたの。でも大丈夫。私、2本あったから貸してあげたの。Aさんって誰か助けてあげないとだめなのよ。
三人目、私、自分で自分のことほめてあげたい。
この前、図書館で借りた本、あれ、なかなか借りられないでしょ。だから読み終わった後、返却日が過ぎていたけど、そのままB子に貸してあげたの。だって、返すとすぐ誰かが借りちゃうでしょ。図書館から電話がかかってきたけど、「今、さがしているから見つかったらすぐ戻します。」って、私が悪者になってあげたの。どう、ここまで友達思いになれないでしょう。
最後にイソップの「旅人とクマ」というお話をします。
友達2人が旅をしていました。そこへ大きなくまが現れました。一人はさっさと木によじ登りました。逃げ遅れた一人は、地面に伏して死んだふりをしました。クマは男に鼻を近づけて嗅ぎまわりますが、男は、じっと息を殺していました。やがてクマが去り、木から降りてきた男が「クマはなんとささやいていたのか?」と尋ねるとこう答えました。
「危険な時にそばにいてくれない友達とは、今後一緒に旅をしないほうがいいよ。」
さて、みなさんには、本当の友達、信頼できる友達がいますか?
自分が成長できる良い友達をもってください。
11月12日「展覧会にむけて」
金曜日から展覧会がありますね。
芸術の秋に行われる展覧会です。皆さんの芸術作品を地域の人やお家の人に見ていただきます。「テーマ」は、「有馬の和」です。有馬小学校は、今年で145年、有馬小学校をテーマにした作品が並ぶと思います。きっと「和風」のものが多くなるのかなあ。と今から楽しみにしています。
今、みなさんは、その展覧会に向けて、思ったこと、考えたこと、イメージしたことを作品にしていると思います。出来上がっている作品を見ると、最後まで自分の発想を大切にして丁寧に仕上げいます。嬉しい事です。
さて、絵や工作、家庭科の作品は、算数の答えとはちがって、「どの作品が正しい」と言うことはありません。画用紙に色を塗るとき、塗りたいと思う色はそれぞれみんな違っているはずです。「いろいろな発想があって良い。」と言うことなのです。廊下に貼ってある絵も一つとして同じものがないですね。自分の作品を自分の思った、感じたように工夫していますね。
皆さんは「芸術は爆発だ」と言った岡本太郎という、芸術家を知っていますか?
大阪万博の太陽の塔を作った人です。今でこそ、太陽の塔は大阪のシンボルになっていますが、出来た当時は、「牛乳瓶のお化け」「日本の恥」「失敗作」とまで言われたそうです。
岡本太郎は、「うまくあってはならない」「きれいであってはならない」「心地よくあってはならない」芸術はそのようなものだという言葉を遺しています。また「優等生の答案」ではいけないといっています。手先のうまさ、美しさは芸術の本質とは全く関係ないということです。
さて、皆さんの様子を見ていると、「うまくかけない、きれいにかけない、上手につくれない。」と途中で投げ出している人も見受けられます。「芸術は爆発です」自分らしい発想でこれからも自由に作品を作ってください。
話はそれますが、この岡本太郎さんは小学校の時は、追い出されるかたちで2回転校をし、ようやく慶応の幼稚舎に転入できたそうです。勉強は52人中52番目だったそうです。それでも世界中で活躍した芸術家になったということです。
そして、岡本太郎さんの話をしましたが、有馬小学校に在籍していた先輩にも芸術家として有名な方がいます。日本画家の「安田靫彦」さんです。歴史上の人物や場面を描いた名作の数々で知られています。今から40年程前94歳で亡くなりました。6年生は、この安田靫彦さんになって自分の作品を仕上げています。
また、安田靫彦さんの作品は、校長室に飾ってあるので興味のある人は観に来てください。
展覧会楽しみにしています。
10月29日(月)「いじめ」
土曜日行われた有馬ラソン大会では、みなさん一人一人が自分の力を出し切って走っていた姿が素晴らしかったです。がんばりましたね。
さて、秋も深まってきました。「秋のつるべおとし」という言葉がありますが、あっという間に日が暮れるのが早くなりました。
さて、4月から半年が過ぎて、学級では楽しく過ごしていますか?1学期末にアンケートをみなさんにとったところ、この中で8%の人が「学校が楽しくない」、「あまり楽しくない」と答えてします。全校児童は550人いますから、8%というと約44人です。44人を18学級で割ると1クラスに約2~3人はいることになります。
楽しくないと思っている人は、もしかしたら自分から仲間に入ろうとしないのかもしれません。仲間はずれになっているのかもしれません。
そして、いじめに遭っているのかも知れません。皆さんの中で、仲間外しをしたり、暴力を振るったり、無視したり、いやがることをしたり、お金をせびったり、そんな事をしている友達を見たことはありませんか。
皆さんいじめの3重構造って知っていますか。
1番目、いじめをしている人
2番目、いじめを周りで「やれやれ」とはやし立てる人、クスクス笑う人、
3番目、その場から立ち去ったり、知らない振りをしたり、気にしなかったり、見て見ぬ振りをしている人。
このような人がいる限りいじめはなくなりません。
私は、以前5年生を担任した時、3.4年生の頃から、みんなからゴキブリと言われていじめに遭っている子に出会いました。いじめている子は彼をばい菌扱いし、周りの子もその子とかかわらない様にしている様子が分かりました。その子は、自分がみんなから仲間はずれにあっている事が分かっていて、心を固く閉じ、何かにつけて乱暴をしました。だからみんなますますその子に近づきませんでした。
6月、移動教室で泊まる部屋を決めるとき、なかなか彼を誘う人がいませんでした。その子はやっぱり一人残ったのです。その時、ある子が「一緒の部屋に入ろうぜ」と誘ったのです。これをきっかけに彼は少しずつ笑うようになり、クラスにとけ込み始めました。
その子が6年の終わりに書いた作文です。
ぼくは、小学校に入ってからずうっといじめに遭っていました。
みんなからばい菌、ゴキブリと言われていました。友達もいませんでした。
みんなが楽しそうにしているのがいやでした。
だからぼくは乱暴をしました。友達の机や椅子を蹴ったり、周りでみている子をぶったりもしました。だけど移動教室の時、T君がぼくを誘ってくれました。うれしかったけどどんな顔をしたらいいか分からず、はじめはふてくされている様な態度をしていました。だけどT君はそれからも話しかけてくれました。ぼくはこのクラスになれて本当に良かったと思います。ぼくは今は友達が増えました。今まで乱暴して済みませんでした。
卒業の時彼はたくさんの友達に囲まれていました。
どうですか。いじめはいじめている人が一番悪い、いじめをやれやれとそそのかす人も悪い。そしていじめを見て見ぬふりしている人も悪いのです。
誰か一人でも勇気を持って声をかけていれば、先生がもったゴキブリと呼ばれていた子の様に、救われる子もいるのです。
一人ぼっちの子がいたら、是非声を掛けてほしいと思います。また、いじめている子やいじめられている子を見たら、すぐに先生たちやお家の人だれでもいいので話してください。もちろんいじめに遭っていると思う人はすぐに相談してください。
10月22日(月)「御馳走様」
昨日は、子供フェスティバルがあり、5年生が活躍していました。ありがとうございました。また昨日は、47都道府県の全部の県庁所在地が全部晴れだったそうです。このような日を日本晴れというのだそうです。
さて、秋も深まり食欲の秋です。ほとんどの子が給食をしっかりと食べているので安心しています。嫌いなものが出ても頑張って食べている子を見ると感心するし、なにより丈夫な体になると思います。給食に限らず、食事は自分の好きなものばかりが出るとは限りませんね。私は、苦手なものが出ても、「まずい」と言わないようにしています。
それはなぜかと言うと、「ごちそうさま」は漢字で「ご馳走様」と書きます。
「ご馳走様」は食事を終えた後にお辞儀をしながら言うことばですね。
「馳」「走」はどちらも「はしる」の意味があります。
昔は、今のように食材が簡単にお店で買える訳ではなく、お客様に食事を出すために食材があるところに、馬を走らせたり、自ら狩りや収穫をしたり、それこそ走り回ったそうです。「馳走」とは「走りまわる」または「奔走」することを意味します。昔の日本人は、料理そのものに対しての感謝だけではなく、そこまでして用意してくれた人に対しての感謝の気持ちを表すために「ごちそうさま」のことばを使い始めたのです。
さて、今でも、昔と変わらず、料理を食卓に並べるためには、その食材を買い集めるために走る人がいます。その食材をお店に並べるために走る人がいます。そしてその食材を育てるために走る人がいます。
たくさんの人が走り回って、私たちの前に初めて料理として並んでいるのです。
ですから、「走る」という意味の漢字を2つ重ねた上で敬意を持って「御」や「様」という字をつけて感謝の気持ちを表すのが「ごちそう様」なのです。
「いただきます」も同じです。
私たちが食べている植物、動物にも命があります。「いただきます。」はあなたの命をいただいて私の命に代えさせていただきます。という事、また、食事を作ってくれた人や料理に使われている食材をつくってくれた人すべての人達に感謝の気持ちを示すという意味なのです」。
「食べ物」への感謝と、大変な思いをして用意してくれたことへの感謝のことばを表すあいさつのことばが「いただきます」「ごちそう様」なのです。日本の食文化のすてきな一面だと思います。外国にはこの習慣がありません。
この世界には、十分な食事が摂れず、餓死してしまう人達も多くいます。みなさんが食事をするとき、是非、食事が摂れること、食事を用意してくれた人に感謝してほしいと思います。
10月15日(月)「ミライトワ」「ソメイティ」
2学期になって久しぶりの月曜日です。朝会も久しぶりですね。
さて、10月になりました。10月は「神無月」とも言われています。全国各地の神様が出雲に集まって、神様がいなくなるのでそう言われたそうです。1年に1度神様達が集まって、あの国の娘とこの国の青年を結婚させようという話をしていたとも言われています。おもしろいですね。
さて、10月、今年度のちょうど半分過ぎました。一つ一つの事をしっかりやっていますか。
さて、今日10月1日は、「都民の日」でしたね。
東京都と言えば、先週は築地から移転した豊洲市場ができ、にぎわっていますね。
そして、あと1年9か月後には、オリンピック・パラリンピックが開催されます。
夏休み中にオリンピック・パラリンピックのマスコットの名前が発表されました。このマスコットは、全国の小学生が投票で決めたのですね。みなさんも投票しましたね。
さて、なんという名前だか、覚えていますか?オリンピックのマスコットは、「ミライトワ」、パラリンピックのマスコットが「ソメイティ」です。
「ミライトワ」は、「未来」と「永久」という二つの名前を結び付けて生まれました。素晴らしい未来を永遠にという願いです。「ソメイティ」とは、桜を代表する「ソメイヨシノ」と非常に強いという意味の「so mighty」から生まれました。
「ミライトワ」は正義感が強く、運動神経が抜群、どんな場所にも瞬間移動できるそうです。
「ソメイティ」は顔の両サイドにある桜の触覚でテレパシーを送受信して、市松模様のマントで空を飛ぶことができます。普段は物静かですが、いざとなると超人的なパワーを発揮します。超能力を使って石や風と話したり、見るだけでものを動かしたりできるそうです。
あと、2年でオリンピック・パラリンピックを迎えます。みなさんが住んでいるこの中央区は晴海に選手村が出来る事はもちろん、銀座、人形町、水天宮は、たくさんの外国人でにぎわうでしょう。楽しみにすることはもちろん、オリンピック・パラリンピックで自分に何ができるか、考えてほしいと思います。
9月10日(月)「あたりまえのこと」
先週は北海道で大きな地震が起こりました。多くの人が亡くなっています。
土曜日は引き取り訓練もありましたね。いざというときの備え、そして訓練が必要となります。日頃から真剣に訓練に参加してほしいと思います。
さて、先週の土曜日は昔の暦でいうと「白露」。夏の盛りが過ぎ、少しずつ空気が冷えてきて草木に白い露ができるころです。そういえば、今は、朝晩秋の虫が鳴き、6時頃になると暗くなり、天気の良い日にできる影は長くなりました。少しずつ秋が深まっています。
水泳の授業も終わりました。本格的な秋がそこまで来ています。
さて、夏休みが終わって一週間が過ぎました。生活のリズムは整いましたか?まだの人は、「早寝、早起き、朝ご飯」を心がけ、早く学校のリズムを取り戻してほしいと思います。そして、この1週間皆さんには、あたりまえのことをしっかりしてほしいと思います。たとえば、昇降口の靴箱の靴のかかとをきちんとそろえて入れること。きれいにそろっていると、「落ち着いて生活しているな。」とか「しっかり生活しようとしているな。」と思うけれど、反対に乱暴に入っていると「お家でなにかいやなことがあったのかな。」「あわてる事があるのかな。」と思います。靴のかかとをきちんとそろえる事はあたりまえの事ですが、あたりまえの事とはいえ、揃っていると、みんながきっと落ち着いて生活しているのだろうと安心します。
さて、今日の朝のことを思い出してください。
朝、起きて、「おはようございます。」とお家の人にあいさつしましたか?顔を洗って、歯を磨いて、髪をとかして、朝ご飯を食べましたか? 忘れ物が無いか確かめましたか?あたりまえのことですね。
学校でもあたりまえのことはたくさんあります。時間を守って生活する。友達のものは盗らない。隠さない。忘れ物はしない。必要なものは持ってこない。間違った事をしたらごめんなさいという。友達に意地悪をしない。休み時間使ったボールはしっかりとしまう。みんなあたりまえの事です。あたりまえの事が出来ないときまりが出来たり、注意されたりするわけです。あたりまえの事があたりまえに出来る一週間であってほしいと思います。
9月3日(月)始業式
2学期が始まりました。
たのしい夏休みでしたか?今年の夏休みは、今までになく熱い夏休みでした。皆さんが体調を崩すことなくこうして元気にまた、会えたこととてもうれしく思っています。
皆さんの元気な顔が見られてとてもうれしいです。
さて、今日は3つお話をします。しっかり聞いてください。
一つ目です。
まず、9月3日生まれの有名人の話をします。
問題です。
ヒント1、身長は129.3センチ
ヒント2、体重は、129.3キロ
ヒント3,好きなもの どら焼き
ヒント4,嫌いなもの ネズミです。
最後のヒント、それは、ネコ型ロボットです。
そうです。2112年9月3日は、ドラえもんの誕生日です。今は2018年ですから、ドラえもんは約100年後の未来からやってきたのです。
おなかのポケットからいろいろな秘密のものを取り出して、のび太を助けますね。
道具のなかでほしいものをアンケートしたら、
1位 「どこでもドア」
2位 「タイムマシン」
3位 「タケコプター」
でした。100年後、この道具は本当になっているか空想することもたのしいですね。
今から100年前、21世紀の予言という新聞記事があったそうです。
100年前人々は、21世紀になったらどんなものができたかということで次のようなもの予言していました。
○ 寒さ暑さ知らずの空気調整器
これはエアコンになっていますね。
○ 高速列車で東京神戸間を2時間半
これも新幹線で実現しました。
○ 遠く離れた男女がひそひそ話をする伝声器
これも携帯電話で実現しました。
と言うように夢のように語られた技術が次々に実現されているわけです。
さて、100年後どうなっているでしょう。
ちなみにここ10年の間に、1学期もお話ししたように、地球と同じような大気や水をもった惑星が次々と見つかる可能性があるそうです。20年から30年後は宇宙旅行も夢ではなくなるかもしれません。また、ロボットも発達して一家に一台というようになり、掃除や洗濯をしてくれるロボットも生まれるかもしれません。また、地球の温暖化で100年後は、東京の気温が44度になるとも言われています。心配ですね。
2学期は、是非、未来やこれまでの過去について学習してほしいと思います。有馬小学校は145年の歴史があります。是非、有馬小学校の歴史を知って未来につなげてほしいと思います。20年、30年、100年後有馬小学校、そして世の中がどのように変化するのか、是非、145年の有馬小学校の歴史を学びながら考えてほしいと思います。
2つ目です。
夏休みは、皆さんは、朝のラジオ体操、地域のお祭り、大江戸まつり等、地域の皆さんやPTAの役員のお父さん・お母さんにお世話になりました。夏休みに楽しい思い出や貴重な体験ができたのはこれらの大人の方々のおかげです。感謝をしてほしいと思います。
最後です。
先週の土曜日は、東京で大震災が起きた日です。ですから今日は「防災の日」です。今から約100年前、大正12年の9月1日、お昼頃に発生しました。昼食時だったため、多くの家庭で火を使って料理をしていたため、あちらこちらで火災が発生し、東京では3日間に渡って燃えつづけました。日比谷、銀座、日本橋、浅草、上野を焼き尽くしました。この時の死者は10万人以上だといわれています。
東京に、また大きな地震が来ると言われています。常日頃の避難訓練はまじめにすることはもちろんですが、お家の人と、もう一度大きな地震が来たら家族でどこに集まるか2カ所、確認しておきましょう。
7月20日「1学期終業式」
明日からいよいよ夏休みです。
とても暑い日が続いています。夏休みの間、熱中症にならないように、病気やけがなどをすることのないように、交通事故にもあわないように、元気に、たのしい夏休みを過ごしてほしいと思います。
さて、1学期皆さんは、どう過ごしましたか。友達と仲良く過ごせましたか。勉強はしっかりできましたか。
今日は私が、1学期嬉しかった事を話します。
それは、皆さんの「やさしさ」に数多く触れる事ができたことです。
特に6年生の1年生に対するやさしさを多くの場面で見ました。朝の時間、休み時間多くの6年生が1年生の面倒を見ていました。
1年生は、有馬小学校に入学したばかりですから、不安な事、心配なことがたくさんありました。学校に来る事自体が不安で、だから朝も学校の玄関のところで泣き出してしまう子もいました。そのような時、6年生のお兄さん、お姉さんはいつも優しく「大丈夫だよ!」と1年生に声をかけていました。そして、1年生を教室に連れて行ってくれました。今では泣き出す子が本当に少なくなりました。1年生も安心して学校生活を送っています。6年生の「大丈夫だよ!」の声かけのおかげです。
6年生だけではありません。私は、みなさん一人一人の今日渡される通知表を読むのですが、たくさんのやさしい子がいることを担任の先生が見付けて書いてありました。
困っている友達や、遅れた友達に「大丈夫?」とよく声をかけている子や、牛乳をこぼしたり、墨をこぼしたりしたとき、さっと、雑巾を持ってきて拭いてくれる子、掃除の時、友達の机を進んで運んでくれる子、一人ぼっちの子がいると遊びに誘っている子、けがをした子の荷物を持ってあげる子などやさしさに出会った担任の先生方はそのことに感動して通知表に書いていました。
優しい声かけや相手を思いやる行動は、周りのみんなを幸せな気分にします。やさしく出来る子は、周りの友達や先生からも信頼されます。夏休み中もお家の人や友達にやさしいことを一つでもやってほしいと思います。
では、長い夏休みに入ります。たくさんの楽しい思い出をたくさん作ってください。
7月9日「星」
土曜日は七夕でしたね。1年生の書いた短冊を読むとそれぞれに願いごとが書いてあって、とても楽しく読ませてもらいました。みんなの願い事が叶うといいなあ。と思います。
七夕は年に1度、織り姫と彦星が巡りあう日ですね。今日は星、宇宙の話をします。
さて、みなさん星空を眺めたことがあると思いますが、星の数はどのくらいあると思いますか?大きい数を言うとき「星の数ほどある」と言いますが、星の数は私たちの太陽系が属する銀河系には、2000億個の星があると言われています。まさに天文学的な数です。
ですが、肉眼で見える星の数なら、だいたい6等星までで8600個位だと言われています。
さて、この無限にある星の中で、地球と同じように宇宙人が住んでいる星はあるのでしょうか?生物が存在する星があるのでしょうか?
みなさんは、「はやぶさ2」「はやぶさ」というロケットの話を知っていますか?
どのようにして星から生命が誕生するか?そんな疑問を解明するために 日本の探査機、無人のロケット「はやぶさ2」が打上げられて4年半になりました。先日、リュウグウという惑星、この惑星は水や有機物質があると言われている惑星ですが、その惑星に無事に到着しました。このリュウグウという惑星に到着することは、「日本からブラジルにいるテントウムシにボールを当てるほど」むずかしいことだそうです。そして、その地面から物資を採取して、2020年あと2年間かけて地球に戻ってくることになっています。無事に宇宙の旅をして戻ってきてほしいですね。
この「はやぶさ2」ですが、「はやぶさ2」という位ですから初代の「はやぶさ」がありました。
この「はやぶさ」は、今から15年まえに打ち上げられました。「小さな惑星に無人の探査機を送り込み、惑星の物質を採取して地球に持ち帰る」というものです。その頃の日本はまだまだロケットの技術が低く、アメリカのNASAからも、惑星に行って帰ってくるという計画は日本では絶対無理と言われていました。しかしながら、この初代のはやぶさは、1円玉2枚半を持ち上げる位の小さな力しかない中、イトカワという惑星に到着し、物質を採取して、7年もかけて地球に戻ってきたのです。採取した物質の中には微粒子が見つかり、ますます、宇宙の星の中には生命があるかもしれないという期待が高まりました。このはやぶさはなんと60億キロの旅をしました。
今回のはやぶさ2も、無事にリュウグウに到達しました。地球に無事に戻ってきたら、宇宙のことがどんどん解明されますね。最後にみなさんが大人になる頃は、宇宙旅行も出来るようになると言われています。楽しみですね。
7月2日「いじめ」
梅雨明け宣言が出されました。6月中の梅雨明けは観測史上初めてのことだそうです。暑い日が続いています。熱中症にかからないように気をつけてください。
さて、7月に入りました。あと14日学校にくると夏休みです、しっかりと、1学期のまとめをしてほしいと思います。
さて、3年続けてこの時期になるとみなさんに話していることがあります。プールが始まると必ず思い出す出来事なのでお話します。
先生が以前勤めていた学校での出来事です。
その学校にインドから小学校3年生の男の子が転校してきました。
肌の色は褐色で、彫の深い、体は小さくておとなしい男の子でした。
お父さんが先に日本に来てカレー屋さんを開き、繁盛してきたので、日本に家族を呼び寄せたのです。
日本は初めてなので、もちろん日本語は話せませんでした。家族で唯一話せるのはお父さんだけです。
しかし男の子は、言葉を覚えるのが早くて、半年もたたないうちに片言ながら、日常の話くらいはできるようになりました。
お母さんはいつも民族衣装のサリーを来て、学校に来るのですが、その子が通訳するくらいになりました。
9月に入り、担任からその子がプールに一度も入っていないと報告がありました。水が怖くて入らないのかと思いましたがそうではありませんでした。
クラスの男の子数名がその子に「お前がプールに入ると水が汚れる。ばい菌がうつるからプールに入るな」と言っていたのです。
外国人だから、肌の色が違っていたから、あまりしゃべらないからがその理由でした。
その転校生は、日本にきて、ようやく日本に慣れ、言葉もわかりかけたとき
そのようなことを言われたのです。
肌の色が違っているから、外国から来たからという理由で、いじめるのは、人種差別です。ましてや自分より弱い立場の子をいじめることは許されないことです。
有馬小学校には、弱い立場の子をいじめる人はいないことを願っていますが、そのようなことを見かけたときは、まわりの子が守ってください。先生に相談してください。
さっきも話したように、1学期は、残すところあと14日です。みなさんは学級の目標も立てました。楽しい学級、仲間はずれのないみんな仲良しの学級を多くの学級が学級の目標として決めていました。
一人ぼっちの子が学級にいる、仲間はずれの子がいる気にかかる子がいたら、あと14日で学級の目標を達成してほしいです。 インドから来た子は、社会人になりました。今は、日本とインドをつなぐ仕事に就いています。
6月25日「ごみを拾う」
先週の木曜日21日は、夏至でした。1年で、昼間がもっとも長く、夜がもっとも短い日です。反対の昼間がもっとも短くて、夜が長い日をなんて言ったか覚えていますか。冬至でしたね。冬至にはカボチャを食べる風習がありますが、さてこの夏至も関西では「タコ」を食べる習慣があるそうです。田んぼに植えた稲が、タコの足のようにしっかりと根付くようにとの願いがあるそうです。
さて、サッカーのワールドカップが開催されています。
今日は、日本はセネガルと戦い、2対2の同点、この間のコロンビアとの対戦では、2対1と大勝利を納めましたね。しかし4年前ブラジルで行われたワールドカップでは、日本はなかなか相手国に勝てず、予選敗退しました。しかし、それにもかかわらず、日本人が大きく注目され、世界中の人達からたくさんほめられたことがありました。
それは、日本人のサポーターつまり応援に行っていた応援団が、試合に負けても自分たちが座った応援席をしっかりごみ拾いする姿がテレビに映り、その様子に世界中の人々が驚いたからです。
サポーターたちは、大きなごみ袋を持って行き、試合が終わった後、ごみを拾い、自分が使ったところを元のようにきれいにした様子に多くに国の人達が感動し、まねをしたいと言ったのです。外国の人は、身の回りをきれいにするという意識が低いようです。今、世界中の人達が日本に来ています。その多くの人達が、日本の街はきれい、清潔、ごみが落ちていない、トイレがきれいと言っています。日本人は、昔から身の回りをきれいにすることが身についているのですね。
さて、有馬小学校ですが、みなさんも知っているように主事さん方は、毎日掃除をしてくれています。それも朝、夕方と1日2回 掃除機をかけてくれています。おかげで、廊下や階段はいつもきれいです。ごみも落ちていません。みんなが校庭で遊んで付いた砂埃も掃除機でいつも吸い取ってくれているのでほこりもありません。
教室はというと、担任の先生方が、帰るとき、机を並べたり、ごみが多かったりすると掃いてくれるので、みなさんが登校したときは、気持ち良く教室に入れます。昼休み、まじめに掃除してくれる子も多いので有馬小学校はきれいな環境を保てています。
しかしながら、残念なことに、きれいになった教室や廊下、トイレを平気で汚す人もいるようです。私が体育館や音楽室等に移動して、空いている教室を覗くと、机の上にはさみや使った教科書、マジックなどが乱雑に散らかっていることがあります。床に切り刻んだ紙や鉛筆、図書室から借りた大切な本まで落ちていることがあります。
使ったものは、元の場所に片付ける、ごみはごみ箱に捨てる、このような当たり前のことを身に付けてほしいと思います。
6月18日「自分の弱さ」
いつものように土管のある広場で遊んでいたら、のび太の目の前で、はる夫がジャイアンに「ボカ」となぐられ、ノックアウトされてしまいました。ジャイアンは、見ていたのび太にこう問います。
「おれに逆らうからだぞ。さっきから見ていただろう。悪いのは、どっちだと思う」のび太は左の人差し指でジャイアンを指しながら
「そりゃあ、もちろん、だれが見たってジャイアンが・・・」
と言いかけたものの、ものすごい形相でジャイアンににらみつけられ、
「・・・・正しい」と心にもないことを言ってしましました。
家に帰るとのび太は、ドラえもんに正直に告白します。
「ぼくは、情けない」
「ジャイアンが恐いばっかりに 心にもないことを・・・」
自分の胸に泣き崩れるのび太君の肩にまん丸い手をおいて、ドラえもんはやさしくなぐさめました。
「君だけじゃないよ。よくあることさ」
のび太は、勉強机のいすに座り、両手で目を覆いながら、一人寂しく悔し涙を流しています。
「正義を守るにも力がいるんだなあ。力がほしいなあ。」
さて、みなさんは、この話をきいてどのように思いましたか?
大人の世界でもシルバーシートに座って、大声で話をしている恐そうな人がいても注意は出来ないものです。
でも、ここで大切なことは、のび太君は自分の弱さを知って、悔しく思ったことです。そして、そのことを、ドラえもんにも話したことです。決してジャイアンがやったことを許さなかったことです。このような気持ちをもつことが大切なのです。そして、自分だけでは解決出来ない事は、是非周りの大人に、担任の先生でも良いし、スクールカウンセラーの先生でも良いし、お家の人でもいいので相談してください。 力になってくれるはずです。
6月4日「悩みがあったら」
今日の6月4日から10日までは虫歯予防デーです。虫歯にならないようにしっかりと歯磨きをしてほしいと思います。
さて、運動会が終わりました。練習の成果を発揮し、最後まであきらめないで全力で取り組む姿、友達と力を合わせている姿に多くの地域のみなさんからお褒めの言葉を頂きました。また、赤、白で競い合って歌った運動会の歌は、大きな口を開けて力強く歌っていて迫力がありましたと、このこともたくさんほめて頂きました。
そして、この6月は、一人一人がしっかり落ち着いて学習してほしいと思います。4月、5月と学習してきてそろそろ、わからないことが出てきている人、わからないことが出てきてもそのままでいる人もいるかもしれません。もう一度4月、5月の学習を自分はできているかどうか振り返ってください。
また、皆さんの中には、4.5月と学校で生活してきて友達のことなどで、困っていることや、悩みが出てきている人もいるかもしれません。今週の木曜日から、個人面談があります。担任の先生がみなさんのお父さんやお母さんに学校での様子や、お父さんお母さんからは、みなさんのお家での様子についてお話しする時間です。
この中には、仲間ははずれに遭っているかもしれない、友達ができない、友達から嫌なことを言われる、ものを隠されるなど、嫌な思いをしている人がいるかもしれません。もし、友達にも、先生にも言えず、困っていることや、悩みがあったら、お家の人に相談してみてください。きっとそれを知った先生は、お家の人は一緒になってその悩みを解決するためにはどうしたらいいか考え、協力して解決してくれます。
是非悩みや不安を一人で抱え込まず、先生やお家の人に相談してみてください。
5月21日「睡眠」
今日は、昔の暦で言うと「小満」です。田畑の実がなり始め、花や虫が躍動する時期です。そういえば、蟻やダンゴムシなどが活発に動き回っています。
さて、今週の土曜日はいよいよ運動会です。練習の成果を発揮出来るときです。練習した成果が十分に発揮出来るように、けがや体調を崩すことがないように過ごしてほしいと思います。そのためには、十分に睡眠をとること、十分に食事をとる事が大切です。
ですから、今日は「睡眠」の話をします。
人間は本来、昼型の動物です。人間は、夜になると自然に眠たくなって、朝は明るくなると自然に目が覚めます。それは、人には朝の光をキャッチして体内時計を合わせるそんな働きが備わっているからなのです。
赤ちゃんを思い出してください。初めは寝ていたばかりの赤ちゃんが、段々と昼間は起きて夜ぐっすり寝るようになります。それは体内時計が働き出したからです。そして人間は、夜寝ているときに成長ホルモンがたくさん分泌されます。成長ホルモンは、骨や筋肉を作ったり免疫力を高めたりするのに必要なホルモンです。みなさんは「寝る子は育つ」ということわざを聞いたことがあるでしょう。たっぷり寝るとこの成長ホルモンが十分に出て、身長も伸びるし、筋肉が付き、病気の菌にも打ち勝つことが出来るのです。
そして、それだけではなく、睡眠は、昼間学習したり経験したりしたことの記録の整理と定着に重要な役割を果たしています。だから、5.6年生で今、中学受験のため、一生懸命勉強している人も、夜中まで勉強して、睡眠時間をたっぷりとらないと、せっかく勉強したことが定着しないのです。
では、この体によい、成長ホルモンはたくさん出るためには、どうしたらよいでしょう。朝は早く起きて、朝ご飯をしっかり取って、昼間は元気に活動します。そうすると、自然に夜は眠たくなって、夜早く寝る事が出来、十分にこの成長ホルモンが体から出ることになります。丈夫な体、かしこくなるためには、夜ぐっすり眠る事が大切なのです。夜中まで起きていてゲームをしたり、本を読んでいたりすると、自分の成長によくないことを覚えておいてください。
それでは、あと1週間、たっぷり寝て、たっぷり食べて、自分の力が十分に発揮出来るようにしましょう。
5月14日「ざんねんないきもの事典」
先週は天気が悪く寒い日が続きましたが、今週からまた暑くなると言われています。
運動会の練習も本格的に始まっています。「早寝、早起き、朝ご飯」を心がけ、規則正しい生活をして、元気に運動会の練習に取り組んでください。
さて、私は、先週天気が悪かったので、本を読みました。小学生12万人が選んだ、子供の本 総選挙で一位になった「ざんねんないきもの事典」です。
今日は、その本を紹介します。
残念な生き物とは、一生懸命なのにどこか残念な生き物たちのことであると書いています。
きょうは、その中で紹介されている3つの生き物を紹介します。
はじめに「ダチョウ」です。
ダチョウは世界最大の鳥で頭までの高さが2.4メートル、体は150キロにもなるそうです。だから、ダチョウの卵は、1.5キロもあるそうで驚きです。目玉だけでも直径5センチメートル、重さは60グラムもあります。しかしながら脳みそはたった40グラムしかないそうです。なんと目玉より脳みそが小さいのだそうです。ですから記憶力は悪いのです。
次に「マンボウ」です。
1年生は、葛西水族館で見たでしょうか?マンボウは99.999%大人になれないのだそうです。マンボウは、3億個の卵を産むけれど泳ぐのが遅く、防衛手段もないので3億個の卵の中で大人になれるのは2匹程度。宝くじ1等を当てるよりも10倍以上難しいそうです。
最後に「チーター」です。
チーターは、スピードに特化しすぎて、肉食動物なのに、最速100キロm、スポーツカーより早く加速できます。頭は小さく、足はすらっとして細い。しかしながら、その肉体のため、戦いになるととても弱く、せっかく捕まえた獲物もハイエナなどに奪われるのは日常茶飯時だそうです。
面白いですね。この本には、子孫を残すため、生き残るため、進化し、強くなった分、そのために弱くなった部分のちょっと残念なところを紹介しています。
さて、小学生が選んだ本
2位は「あるかしら書店」3位「りんごかもしれない」4位「続ざんねんないきもの事典」5位「おしりたんてい」でした。10位以内には「ぼくらの7日間戦争」も入っていました。
運動会の練習で疲れたとき、雨の日等本をたくさん読んでほしいです。
5月7日(月)「開校記念日」
連休が終わりましたね。今月の26日、あと3週間後には、運動会があります。本格的な練習も始まります。ゴールデンウィークでのんびりしていたという人も生活のリズムを整えて、運動会に向けて頑張りましょう。
さて、5月1日は、どういう日だったか、覚えていますか?
有馬小学校が開校した日、開校記念日です。今から145年前に有馬小学校ができました。
明治6年に誕生しました。東京では、6番目にできた、大変歴史の長い、伝統のある学校です。
そして、有馬小学校は、公立の小学校の中では、個人の名前が付けられている大変珍しい学校です。簡単にいうと、「有馬さん」という苗字の人が学校を建てるためにたくさんのお金を寄付してくださったので「有馬」小学校になったのです。
この「有馬さん」学校の近くに住んでいます。
そう「水天宮」の宮司さんは「有馬」さんです・
今日は、どのようにして有馬小学校が誕生したかお話します。
水天宮は、安産の神様として広く知られている神社ですが、その水天宮の本宮は北九州の久留米藩にありました。第9代目の有馬頼徳公(ありまよりのり)が、北九州の久留米から江戸に出てきて、有馬家の屋敷に神として祀ったのがそのはじまりでした。江戸時代のことですが、当時、有馬家の神様にお参りすると、安産になるといううわさが江戸の街中に流れ、有馬家の塀越しに賽銭を投げこむ人が後を絶ちませんでした。そこで、有馬頼徳公(ありまよりのり)は、屋敷を開放して神社、水天宮を作ったのです。
明治5年になると、日本で初めての学校制度が出来ました。それまでは、学校というものがなくて、小さな塾で一人か二人の先生が、子どもたちに普段の生活で役に立つ勉強を教えていました。この有馬小学校の近くにも9つ位あったと言われています。当時の人達は、立派な国にするためには、学校を作り、教育をみんなに広めることが大切だと考えました。明治6年、この地域に大きな塾が出来ました。生徒は30人ほどでした。この時、水天宮の第11代有馬様が、この塾の開校を大変喜び、学校を作るお金として、今のお金にすると2千万ぐらいと毎月62万円ずつを寄付してくれました。そこで有馬様がたくさん寄付してくれたので、「有馬小学校」と名付けられたのです。
それから、145年という年月が立ちました。
その間には、関東大震災では、校舎が消失、第二次世界大戦では、集団疎開もしました。
多くの困難があって今の有馬小学校があります。有馬小学校には、4代にわたって有馬小学校を卒業した方もいると聞きます。伝統のある学校に通っていることに誇りをもち、みなさんもこの有馬小学校で、たくさん勉強し、友達と仲良く過ごし、有馬小学校をますますよい学校にしてほしいと思います。
さて、今年度は、この間の集会で知ったように、「有馬小学校」が創立してから145年経ちます。是非みなさんも有馬小学校の歴史、秘密をぜひ調べてみてください。
4月23日(月)「地震」
1年生から6年生が初めて揃った朝会です。今日は、大きな地震が起こったらどうするかについて話します。
日本は、大きな地震が起こりやすい国です。
23年前には、阪神淡路大震災で6500人余りの人が地震によって命を落としました。7年前には、東日本大震災で19000人以上の人が亡くなったり未だに行方不明だったりしています。です。そして2年前の熊本地震でも50人近くの人が亡くなり、未だに仮設住宅に住んでいる人も多くいます。
みなさんの住んでいる東京にも首都直下型地震がいつ起きても不思議ではないと言われています。
さて、今日は、大きな地震が起きた時の約束を改めて話します。
4つあります。よく聞いてください。
1つ目です。
登校途中、下校途中大きな地震に遭ったら、学校か自宅か近い方に避難してください。おうちに誰もいないときは、学校に来てください。その場から動けない時は、安全な場所に避難してください。必ず先生やおうちの人が探しに行くので安心してください。
2つ目です。
大きな地震が起きておうちに帰る事ができなくなる場合があります。おうちの人と待ち合わせをする場所を2カ所決めてください。1カ所が倒壊や火事になって持ち合わせができなくなっても、もう1カ所決めておくと安心です。
3つ目です。
地震はおうちの人といる時や学校で起きるとは限りません。公園で友達と遊んでいる時、おうちの中で一人きりで留守番している時、塾で電車に乗っている時かもしれません。そのような時は落ち着いて、まず自分の頭を守って、地震がおさまったら近くの大人の人に助けを求めましょう。安全な場所に避難してください。自分の住所、お父さん、お母さんどちらかの電話番号をしっかり覚えていることが大切です。
4つ目です。
一人でどうしていいかわからなかった場合は、揺れがおさまったら、まず学校に向かってください。学校には、先生達や地域の人がいます。皆さんを助けてくれます。
いつ地震が起きるかわかりません。日頃から地震が起きたらどうするか、家族で話し合っておきましょう。
4月16日(月)「メリーさんの子羊」
私は、毎朝 「羊」を見ています。何のことだかわかりますか?
学校の正門にある羊です。
この羊のオブジェには「メリーさんの子羊」という題名がついています。皆さん気がつきましたか?
みなさんは、「メリーさんの羊」の歌を知っていますか?
この歌詞は、1800年ころ今から200年前アメリカで本当にあったことを歌詞にしたそうです。この歌は8番まであります。歌詞の内容はこのような内容です。
小学生だったメリーちゃんは、雪のように白くてちっちゃい子供の羊を飼っていました。彼女の家で子羊は2匹生まれましたが、母羊は一匹の面倒を見ようとしません。そこでもう一匹の世話はメリーちゃんがすることになりました。メリーちゃんは、この子羊にご飯をたべさせ、毛をとかし、時には赤いリボンをつけてあげることもしました。二人は、とても仲良しで、子羊はメリーちゃんの行く後をどこでもちょこちょこついて歩きました。
ある日、子羊は、メリーちゃんが学校へ行く後をついて行ってしまします。学校のお友達は、突然、かわいい子羊に大はしゃぎ。
一方、先生はカンカンで、子羊を追い出そうと追いかけ回しますが、メリーちゃんの後を離れたくない子羊は教室の近くでウロウロ。授業が終わってメリーちゃんが出てくるのをじっと待ち続けました。
メリーちゃんといたがる子羊を見て、ある生徒が先生に尋ねました。「先生、なんであのちっちゃい羊はメリーちゃんが好きなの?」先生は答えました。「だって、メリーちゃんもあのちっちゃな羊が大好きだからよ。」
というお話です。
学校の玄関の、あのオブジェは羊がじっとメリーちゃんを待っている姿なのですね。
さてみなさんは、大好きな友達がいますか?不思議な位自分が好きだと思うと、相手も好きになってくれます。自然に相手に優しく声を掛けたり、一緒に遊ぶことが出来たりするからでしょう。反対に自分が嫌いだと思うと、それは相手に通じて、言葉がきつくなったり、いやな事を言ったりするのでいつまでも仲よくなれないものです。みなさんには、多くの友達を大好きになってほしいです。
そして、もう一つ、この「メリーさんの羊」の歌、世界で一番最初に録音したのは、なんとエジソン自身が歌った「メリーさんの羊」だそうです。エジソン自身が自分で発明した蓄音機に吹き込んだそうです。
4月9日(月)「ハートのありまん」
1年生95名が入学してきました。今年は、全校児童554人での出発です。1年生から6年生まで全学年3学級になりました。
さて、私は、入学式で1年生に「ありまん」の紹介をしました。この「ありまん」は、みなさんのお兄さん、お姉さんが考えた有馬小学校のキャラクターであること。
「ありまん」は、心がほかほかでみんなをあたたかくしてくれること。みなさんもありまんのように心があたたかい子になってほしいことを話しました。そして「ありまん」には二人の友達がいることを話しました。
まず一人目が「はなまん」です。
1年生にも、自分の話したいことを最後までしっかり話すことを話しました。みなさんも、今まで以上に自分の考えを最後までしっかりと、分かりやすく伝えてほしいと思います。
そして、二人目の「きくまん」です。
1年生にも、友達や先生の話を最後までしっかり聞くことの大切さを話しました。みなさんもこれまで以上に相手の話していることを今年もしっかり聞いて
ほしいです。
そして、この聞くことですが、今年は更に漢字で書くとこの「聴く」を意識してほしいです。
「話を聴く」と言う事は、話が聞こえてくるのではなくて、相手が何を言っているか聴こう、内容を理解しようとする事です。ですから、自然と、態度や表情に表れてきます。
この「聞く」は、門の間から聞こえてくるという漢字ですが、この「聴く」はよく見てください。耳と目と心が隠れています。つまり「聴く」ということは、耳と目と心で聴くことです。
ですから、相手の言っている事は、どういうことなんだろうと理解しようとするので、自然とうなずいたり、「そうだね。」「そういうことなんだ」と言ったりすることが自然と出来るようになるわけです。
「聴く」を使っている言葉に「聴診器」があります。お医者さんが耳で、患者の体の様子を聴く道具です。お医者さんは、聴診器を当てて体のどこかに異常はないか、おかしいところはないか、注意深く聴いて診断する訳です。皆さんも、今年は是非、人の話を「聴く」ことができるようになってください。
そうすると、自分と違っている意見を知ったり、相手の伝えたい事がよくわかったりします。勉強もわかるようになるし、質問や、自分の考えを深める事も出来ます。
そして、このようなことが出来るとこの「ありまん」にハートが付きます。「ハートの付くありまん」になってほしいです。今年は、是非、「話を聴く」姿勢を身につけましょう。