都心の中の自然環境 ~春~
保育室前スペース
保育室前にある地植えのプランターでは、主に季節の花や芋類、トウモロコシなどの野菜類を栽培しています。チューリップの前にあるのは、菜の花です。花が散った後は子どもたちがままごとや色水遊びなどの遊びで活用しています。
チューリップの隣には「カタバミ」が自生していました。
シジミチョウが飛来してきます。酸性なので酸っぱい味がします。
因みに、これを使って10円玉を磨くと酸性の効果によりぴかぴかになります。
写真中心にある赤紫色の花も、同じく「カタバミ」です。色違いのものです。
ほど近くに自生したいた春の七草でもお馴染みの「ホトケノザ」です。
シソの仲間で、茎が四角いため、まるで箸のようです。
「ヒメドリコソウ」が自生していました。ホトケノザに非常に良く似ていますが、こちらは外来種です。
「タチイヌノフグリ」という植物です。青い小さな花が咲きます。
木の枝を荒縄で束ねた「そだ」を作り、虫を呼び込む環境を作っています。
題して「むしむしマンション」です。
しばらく経った後に「そだ」を動かしてみると、その下にはたくさんのダンゴ虫がいます!
特に週明けには、マンションにたくさんの虫友達が集まっています。図鑑を持って来たり虫眼鏡を使って観察したり・・・学年を問わず、大賑わいのひとときです!
ミミズとカナブンの幼虫です!
砂場横には移動式プランターを中心に花やイチゴ(手前)などを栽培しています。季節によって内容は異なります。
菜の花の葉の裏に見える白い線は、葉の中に虫が入って進んだ道です。
この虫は、その名の通り「字書き虫」と呼ばれています。
遊びに使える植物をとりながら、早速活用している様子です。
鮮やかな黄色のプランターは、築地の方々よりいただいた水産物などの業務用発砲スチロールに色を塗った手作りのものです。色や質感など、市販のプランターとの違いもはっきりしています。
遊びに自由に使える雑草園プランターとして位置づけられています。子どもたちも迷うことなく活用できますね。
屋上ビオトープスペース
小学校校舎4階屋上に位置しています。子どもたちの通り道は木道で整備されており、水と間近に触れ合うことができます。
池の水は雨水を中心に循環式で管理されたシステムとなっており、年間を通じてまんべんなく水量が保てるようにされてあります。
水の中に「ドジョウ」がいます。動きが素早く、見ることもなかなか困難です。
同じく水の中に多くいる「ヒメダカ」です。「♪メダカの学校」のように皆で一緒に動いています。とても元気なメダカだちです。
「土筆」が自生していました。屋上の限られたスペースの中にも関わらずしっかりと生きる力に自然ならではの生命力を感じます。
たくさんの「ミミズの糞」がありました。土壌が豊かであることの表れでもあります。
水が少なくなっていた場所に何やら道のような筋がありました。
これは、「タニシ」が通った跡で別名「タニシ道」。
水が多い時には見つけられませんが、この状態だからこそ見られた現象です。
「ハシブトカラス」が屋上フェンスに止まっています。
恐らくは、水の中の生き物をねらっているものと思われます。
「ススキ」が自生しています。とても生命力が強く、毎年秋の頃には大きく生長し、時には剪定しなければならないほどに茂ります。
水辺に「ヤゴ」がいました。季節になれば気持ちよさそうにトンボたちが飛び交うことでしょう。
実際に子どもたちも定期的に屋上へ行って生き物観察をしています。
「四つ葉のクローバー」大発見!よく見つけましたね!
屋上のとある場所に乾いたドジョウがありました。
「誰の仕業??」・・・謎は深まるばかりです!
メダカ、ドジョウ、タニシ・・・ビオトープにいる水の生き物を園内でも観察できるように設けられた「メダカたちの別宅」です。
校庭周囲スペース
きれいな藤棚です。春先にはミツバチが飛んできます。銀座のミツバチの経由地点になっている貴重な存在です。
施設での春の風物詩になっている「八重桜」です。校園玄関付近には「ソメイヨシノ」があり、時期をずらしながら桜を楽しむことができています。八重桜は子どもたちの活動スペースに多くあるため、身近に親しまれています。
散っていた八重桜の花びらを集めて、みんなで「せーの!」見事な桜吹雪です!
ソメイヨシノの木には巣箱が設置されています。現在の居住者は確認できませんが、大きさ、位置などからすると、今後何かの鳥が住まいにする可能性が大きいそうです。
桜の花びらの散り具合について、輪になっている状態のものは、ウグイスなどが啄んだものと思われます。
歩道側から黄色い花が咲いていました。花びらが5枚ありましたが、花びらが5枚の花はサクラの仲間になります。
一年中紅葉しているモミジがあります。新緑とのコントラストが目映くきれいですね。
「恐らくは」ですが、この穴はネズミが間借りしている可能性があるそうです。
因みに、上へ活動範囲を広げることができるのが「クマネズミ」、下に限られてくるのが「ドブネズミ」となります。
「ネズミの木(?)」付近に「ハルジオン」が自生しています。茎の中が空洞であること、そして、花が咲くまでおじぎをしているのが特徴です。
一方、よく似た名称で「ヒメジオン」があります。こちらはハルジオンと違い、お辞儀をしていないこと、茎の中が空洞でないことが特徴です。
大きな「クスノキ」があります。葉はミントやハッカのような匂いがします。虫除けにも使われるくらいです。枯れた葉の方がよく匂います。
子どもたちが「歯磨き粉のような匂い」をかいでいるところです。アオスジアゲハが来ることでもよく知られており、街路樹に多い種類の木です。
体育館横にも水のあるスペースがあり、亀やメダカ、エビなどが住んでいます。保育室のあるスペースからは少々離れていますが、子どもたちに大人気の場所です。